来年、明治維新150年を迎えるにあたり、維新をあらためて検証する本が書店を賑わしている。そのほとんどが維新を批判し、江戸時代を評価しているのが特徴だ。その流れを作ったのが、ベストセラーになっている『明治維新という過ち 日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト』だ。
それ以外にも『官賊と幕臣たち 列強の日本侵略を防いだ徳川テクノクラート』、『三流の維新一流の江戸 「官賊」薩長も知らなかった驚きの「江戸システム」』、『明治維新という幻想 暴虐の限りを尽くした新政府軍の実像』、『徳川がつくった先進国日本』……といったタイトルが並ぶ。
元NHKアナウンサーで歴史に詳しい松平定知氏はこの「維新批判・江戸評価」をどう考えるか。
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170522-00000016-pseven-life
>江戸時代史を研究している立場からすれば、明治維新史観は間違っている。司馬遼太郎さんには全面的に同意できない。だって、攘夷だ攘夷だって強行にいっていた長州が、急に開国だって言って、そら幕府は腐っている倒さにゃいかんって、政治力学以外のなにものでもないですもんね。と言い続けてきました。
安政の大獄だって、開国すると決めたら、今まで敵だった外国人を守らなければならなくなる。としたら、それらに危害を加える連中は国際的な立場からしても、嫌でも排除していくしかない。そう決断する方が辛いんじゃないのかな。と、また井伊直助びいき(^_^;)
いずれにしても、これらを読む前に、江戸時代の事について勉強したければ、江戸時代そのものについて語った新書のいくつかをお勧めします。現段階で1番はじめに読んで欲しいのは、深谷克己『江戸時代』(岩波ジュニア選書 2000年)、文化を中心としたものなら辻達也『江戸時代を考える』(中公新書 1988年)、北島正元『江戸時代』(岩波新書 1958年初版)、大石慎三郎『江戸時代』(中公新書 1977年)。どれも古い本じゃないかと思う勿れ!温故知新ですぞ。
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