緒形拳展 ポスター完成!メインビビジュルは土方歳三か?

お知らせ
緒形拳展 ポスター完成!メインビビジュルは土方歳三か?

本日は、横浜市歴史博物館で記念冊子『戦後大衆文化史の軌跡-緒形拳とその時代』についてデザイナーさんとの打ち合わせでした。

台風10号が直接、関東に近づいた訳ではないですが、昨日も一次雨風が強くなりましたからね。本日は抜けるような青空に、強烈な残暑でした。

修覆のために館を覆っていた囲いもこちらの壁面はようやく外すことができたようです。本当に空が真っ青でした!

記念冊子につきましては、10日(木)に情報を公開しようかと思っています。本日は表紙の試作も出てきましたし、何と言っても大安ですし(^_^)v

今日はポスターとチラシができあがってきていました。開会まで後、25日。何せ遅れていますから、これからガーッと宣伝戦略です。すでにチラシについては、先に写真をアップしておりますが、改めて紹介いたします。

と、その前にポスターは早速、わが家でも貼りました。正面の掛け軸「未来展望」は、緒形さんの長男の幹太さんに書いていただいたものです。幹太さんは「幹山」という雅号を持っていらっしゃいます。

階段の額は、北條美智留さんからいただいたものです。北條秀司作「京舞」の台詞を美智留さんが書にされています。

いえほんまどす。女として何の心の煩いもなしに静かな心で芸に打込んでいられたのは、ほんまにあんたはんのお陰でどす。それやのにうちは何のお返しもでけず、なに一つ奥さんらしいこともでけずに来てしまいました。…そのお礼とお詫びを今夜言わしてもらお思もて。

京舞のラストで八千代さんが旦那さんにお礼をいうシーンでした。

階段下の絵葉書は、クラウドファンディングのリターンとしてPDFファイルで配った緒形さんの絵葉書です。「とても感謝」。正しくそうですね。

タイトルの「俳優 緒形拳とその時代」のうち「緒形拳」は本人の書からそのままいただきました。そして「俳優」と「とその時代」は幹太さんに書いていただいております。親子合作なんですね。

そしてメインビジュルの写真!キリッとしていて、いや、いつ見てもかっこいい!です。さて、この写真はいつのものか?

緒形さんは新国劇のパンフレットをたくさん保管してありましたが、これを順番にめくっていくと、この写真が初めて登場するのは、1964(昭和39)年6月のパンフレットでした。この頃の演目で、この髪型に1番近いのは、行友李風作の「極付 新撰組」の土方歳三役でした。

こちらは近藤勇役の島田正吾さん「と土方役の緒形さんです。

そしてこちらは池田屋事件のシーンです。土方歳三の胴に「歳」と書いてあるのはご愛敬ですかね(^^;)司馬遼太郎が『小説 中央公論』に新選組の短編を発表し始めたのが1962年5月からのことで(のち『新選組血風録』としてまとめられる)、11月から『週刊文春』に「燃えよ剣」の連載を始めます。

緒形さんの資料の中でもっとも古い舞台台本は、1959(昭和34)年6月に開催された西亀元貞作の「新撰組異聞」でした。司馬遼太郎に注目が集まりがちですが、この頃から新たな新選組再評価が始まっていたのかも…です。

で、このメインビビジュルですが、どうも前髪あたりが違うようで、かつ、雰囲気が土方ではなくて、もっと浪人ぽいですよね。だから、やっぱり土方歳三とは違うような…。

オチになっていませんね(^^;)

9日には緒形邸に緒形さんの書画や作陶品で展示するものを確認に行きます!

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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