緒形拳展覧会 歴史学界のアベンジャーズ

お知らせ
緒形拳展覧会 歴史学界のアベンジャーズ

昨日までの時点で、展覧会の来場者は2000名くらいだそうです。1日90名くらいか…。改めて人を集めるって難しいですよね。文化といっても、国宝とか重文とか、1つ1つに価値があるものではなく、こうした私らにとっても大きな冒険です。当初は9000名をめざそうということでしたが、そのためには1日に150人位来ていただかなければいけないんですね(^^;)いや、たいへんだわ。Twitterなどではおおむね好評で、私自身もかなり力を入れているので、本当にもって多くの方にみていただきたいです。朝日新聞や毎日新聞などでも取り上げていただきましたし!

さて、このサイトはFacebook・Twitterとリンクしています。で、以前、記念冊子についてこのサイト紹介したところ、Facebookでの宣伝をはねられてしまいました。何でも、横浜市歴史博物館へのリンクを貼っていたのがよくなかったとか。んん?振込先を書いていたのがいけなかったのかしら。でも、記念冊子もマジで力を入れました。

くり返しになりますが、記念冊子は図録ではなくて、「研究集録」的なものになりました。ポスターやチラシ、写真(とくにスチール写真)などは二次使用料や肖像権等の問題があって、印刷物ともなるとさらにハードルが高くなりますから。そう言えば、昔はよくデパートなどでポスター展みたいなものをやっていたけれど、最近は見ないな…。

再び記念冊子『戦後大衆文化史の軌跡-緒形拳とその時代-』の目次です!総ページ数240ページ!私もこんなになるとは思いませんでした。先にも書きましたように、皆さん熱心に書いてくださったり、インタビューや対談のアイデアを出していただいたり、本当に感謝しかありません。

内容的にはまずは緒形拳さんのグラビアが12ページ。もちろん、新国劇時代からの写真です。

緒形拳からのメッセージは、緒形さんが書き残された文章を「師」「演」「旅」「想」の4つに分けて翻刻しています。「師」は北條秀司、島田正吾、辰巳柳太郎といった恩師、「演」は役者としての演技、「旅」はドキュメンタリーの旅、「想」はさまざまな想いを表現したものをピックアップしました。翻刻というのでは、編集などはしないで、そのまま文字に起こすことです。実は元の原稿は墨で書かれていたり、原稿用紙だったり、場合によってはメモ用紙に鉛筆書きなどもあって、それがなかなか味わい深いのですが、せめて文字面だけでも緒形さんのさまざまな想いを感じていただきたいです。これだけでも55ページあります。

第1部「緒形拳と大衆文化史」は、私のはまぁ~本展覧会の主旨と年表代わりだと思っていただけば問題ないかと(^^;)その他の皆さんは、緒形さんと関係の深い方々で、新国劇、映画、テレビ、舞台について語ったいただいております。石川肇さんには新国劇に在籍されていた岩上力(つとむ)さんのインタビューを、若泉久朗さんにはNHKのドラマを、垣井道弘さんには、映画の出演作品について寄稿していただき、KAAT神奈川芸術劇場の館長である眞野純さんには、私がインタビューした記事を文字に起こしてもらいました。

第2部「歴史学×NHK大河ドラマ×緒形拳」は、文字通り、緒形拳さんのNHK大河ドラマ出演作品とその役柄について、今をときめく皆さん!に語っていただきました。Twitterではこのメンバーをみて、「歴史学界のアベンジャーズだ!」というつぶやきがありましたが、まさに言い得て妙です(^^)

呉座勇一さんと春日太一さんの「秀吉」対談から始まって、亀田俊和さんには「太平記」の足利氏貞について、平山優さんにはぜいたくにも「毛利元就」の尼子経久と「風林火山」の宇佐美定満について、大石学さんには「峠の群像」の大石内蔵助について書いていただいています。アベンジャーズ、オールスターキャストです(^^)

さらに春日さんには「この緒形拳が凄い!」と題して、15本の作品の見どころについて書いていただいております。

と、なかなかぜいたくな作りです。改めまして郵便振替でも購入できますから、遠方でも興味のある方は、ぜひ手に取ってご覧いただければと思います。

詳しくは横浜市歴史博物館のホームページ、刊行物のコーナーで!!頒布価格は1,800円です。損はさせませんよー!よろしくお願いいたしますm(_ _)m

以上、本日は記念冊子のご案内でした。ではまた(^^)/

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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