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新たな展開をめざして…

手前みそ的な話になりますが、横浜市歴史博物館の『博物館News』に、昨年の企画展「俳優緒形拳とその時代-戦後大衆文化史の軌跡」の座談会が掲載されました。緒形幹太さんと元マネージャー岡田満世さん、そして井上攻副館長、私というメンツの座談会です。座談会は今年の1月6日のことでした『博物館News』も記念の50号なので、通常より8ページ増量されているそうです。現在、開催中の特別展「横浜の仏像」についてもアンバサダーに、はなさんを迎えた詳しい記事が載っております。

『博物館News』50号は、下記のURLからPDFファイルがダウンロードできますので、興味のある方はぜひ読んでみてください!

https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/study/publications/news/news49-2-2/

そんなこんなで展覧会のことを思い出しておりましたら、昨日はビッグニュースが飛び込んできました。なんと2023年が池波正太郎生誕100周年にあたるということで、「鬼平犯科帳」と「仕掛人・藤枝梅安」が映画化されると言うではありませんか!

鬼の平蔵こと、長谷川平蔵には十代目松本幸四郎さん、お祖父さまの初代松本白鷗に、おじさまの2代目中村吉右衛門が演じられた高麗屋、播磨屋系の伝統芸みたいなものでしょうか。私どもはやはり吉右衛門さんの鬼平が印象に残りますね。まだちょっとお若いかなと思いますが、頑張っていただきたいものです。

そしてなんと!「仕掛人・藤枝梅安」の梅安役は豊川悦司さん!!緒形さんの展覧会でもTBSプロデューサーの貴島誠一郎さんとのトークショーで緒形さんへの思いを語っていらっしゃいました。

原題は「仕掛人藤枝梅安」ですが、テレビでは「必殺仕掛人」ですね。緒形拳さんの出世作の一つです。「必殺仕掛人」としては他に映画で田宮二郎さんなども演じていらっしゃいます。「仕掛人藤枝梅安」としては、小林桂樹さん、萬屋錦之介さん、渡辺謙さん、岸谷五朗さんなど錚々たるメンバーが梅安役を演じています。最近ではやはり渡辺謙さんの梅安が印象深いですね。

その役に豊川さんが挑戦するというのです。本人も迷ったと仰っていますね。こちらの「オリコン」の記事が1番グッときます。

https://www.oricon.co.jp/news/2186941/full/

「緒形拳さんが演じられていて、僕の中でも憧れのヒーローだったので(出演を)迷う部分もありましたが、素晴らしいシナリオがあり、腹をくくってチャレンジしがいのある仕事だと思えました。映画の神さまがくれたものだと思います」と、緒形さんの名前を出して決意を語っていらっしゃいます。そして「いま時代劇がどのような意義を持っているか」と問われた時に豊川さんの回答がまた素晴らしいのです。いろいろとニュースは出ていますが、ぜひこちらのサイトをご覧いただければと思います。

緒形さんの展覧会を終えた今、やはり専門も活かして、時代劇に関する何かをやってみようかと考えております。それが2003年を目標としたものだったので、まさに神さまが降りてきた!と思っています。まだ、企画の段階ですが、実現するようであれば追々報告します。

こちらは、展覧会の際にも展示した緒形版「必殺仕掛人」で実際に使われた「はり療治  梅安」の看板です。緒形さんのサイン付きで、京都からわざわざ借りてきました。

「仕掛人・藤枝梅安は」2003年の2月と5月に2部作として公開とのこと。また、「鬼平犯科帳」は2004年5月に公開の予定だそうです。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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