小林一茶像を考える-劇作家北條秀司作「信濃の一茶」と俳優緒形拳-」のレジュメを公開します
既報の通り、18日(日)は、東京学芸大学教授大石学先生が主催する「時代考証学会」の10周年記念論集刊行のための研究報告会でした。時間は短いとはいえ、さすがに半日で8本の報告を聞くのはきつかったですね。
私の他にも神谷大介君が「松川事件」について報告してくれました。神谷君は、北條先生の資料整理を始めた時から手伝ってくれましたし、今は研究者として立派に自立しています。時代考証学会の委員も務めています。NHK大河ドラマ「花燃ゆ」では、資料提供もやっていましたが、これも大石先生のからの依頼でした。
「松川事件」は、改めて言うまでもなく、下山事件・三鷹事件と並ぶ戦後国鉄の三大ミステリー事件の一つです。また、今でも最大の冤罪事件の一つとして語りつがれています。しかも、北條版「松川事件は」、まだ二審が終わって上告が行なわれている最中に上演されたということで、当時かなり話題になりました。リアルタイムの芝居だったのですね。そもそも北條先生自体があまり社会運動には関わらないと宣言していたそうで、事実、このようなドキュメンタリー的な芝居を書いたのは、松川事件と「丹那隧道」だけです。その意味でも異色の作品と言えるのです。私ははじめから「信濃の一茶」を取り上げようと思っていて、神谷君にはどちらかでもいいから、北條先生のドキュメンタリーを取り上げたらと何気なく言ったのですが、なかなかおもしろい内容になりそうです。ただ、当時としては同時代ですから、「時代考証」というジャンルになるのか…。当日もいろいろと意見が出ましたが微妙ですね(^^;)でも、内容的にはすごくおもしろいので、ぜひ原稿にして欲しいところです。
何だか神谷君の紹介だけになってしまいました。せっかくですので、当日の私のレジュメを公開します。ただし、いくつかはまだ公にできない資料も含んでいますので、その分改編しております。ご了承ください。
ところで、小林一茶の句は句にのぼるとかで、その数は一茶と並ぶ三大俳人の松尾芭蕉や与謝蕪村と比べても群を抜いています。それが今「」というサイトですべての句を検索できるのですね。例えば「露の世」と入れれば、その文言が入った句が検索できることはもちろん、何年の句で、どの本に載っているかなどについても検索することができるのです。これは便利です。興味のある方はぜひご利用いただければと思います。
「一茶の俳句データベース」はこちらをクリックしてください → http://ohh.sisos.co.jp/cgi-bin/openhh/jsearch.cgi?group=hirarajp&user=guest/
「小林一茶像を考える―劇作家北條秀司と俳優緒形拳―」 レジュメ=shinanonoissa
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