木曽路の旅は… 贄川関所→奈良井宿→寝覚の床→妻籠宿

今日のつぶやき
木曽路の旅は… 贄川関所→奈良井宿→寝覚の床→妻籠宿

もう一度二人で行きたくなるような そんな雨降る 寂しい雨降る 妻籠でした

誰が言ったか知らないですが(^^;) そんな言葉に引き寄せられて、木曽路の旅に来ています。寝覚の床と妻籠宿は、故郷福岡の福島高校(ややっこしいですね)2年の秋、修学旅行で訪れました。実に43年ぶりです。信州と東京の旅でした。大学院を出て善光寺を再訪した際には、あんなに大きいとは思いませんでした。それよりもずっと記憶は薄れていますが、もう一度だけどうしても訪れたいと思っていました。せっかくですから、奈良井宿も!ということで、中央高速を塩尻で降りて、奈良井宿に向かいます。たまたまですが、途中で贄川(にわがわ)の関所に立ち寄ることにしました。

箱根の関所などに比べれば小ぶりですが、なかなかしっかりと再建されていますね。入場料は300円かかりますが、ここで払えば、奈良井宿や妻籠宿などの資料館の入場料が100円になります。

続けて初めて訪れた奈良井宿。いやなかなかでしたね。日本で1番長い宿場遺構なのだそうですが、確かに長い。いや、立派でした。福島県の大内宿を訪ねたときも随分と感激しましたが、奈良井宿もなかなかきれいでしたね。何より天気がよくなって…。数日前は雨が予想されていたのですが、さすがに晴れ男!見事、天候が回復しました。

宿場の家並みに、蒼い空と深い翠にひこうき雲がよく映えます。お昼は「こころ音」というお店でお蕎麦。「信濃では 月と仏と おらが蕎麦」。何と焼き松茸と松茸の天ぷら付き。今年初松茸。

こちらのソフトクリームは、ジョンレノンが世界で1番おいしいバニラソフトクリームと言ったとか。450円とちと高めですが、確かにおいしかったです。

宿内を上問屋(といや)史料館、長泉寺の天井の龍図を見学して、高札場の横、鎮(しずめ)神社にお詣りすれば宿境です。鎮神社は、去る昔、奈良井宿で疫病が流行ったときに、千葉の成田山の関係者が勧請したことで疫病がおさまったのだとか。神社総代の方がきのこ汁を振る舞いながら、教えてくれました。

ここで気づいたこと。奈良井宿はとにかく水が豊富。そうして人が集まってきた場所が宿場となる。ということかなと考えながら帰路につきました。

こうした水場が宿内のあちらこちらにあります。そして木曽路は、木曽川もしくはその支流に沿って流れています。ここではまだ穏やかな木曽川の流れもだんだんと厳しくなっていきます。それにしても木曽川というのは、本当に河川敷のない川ですね。

そう、寝覚の床は、そのなかでも切り立った崖と急流に彩られています。43年前もこうして高いところから眺めた記憶があります。今日はドライブインからだったのですが、あの時もそうだったのでしょうか。

妻籠宿は雨が似合う…。というのは、まぁ私の思い込みですけれどね。着いたのはすでに午後時午後4時半をまわっていました。第2駐車場が1番宿に近くて真ん中辺に出ます。あ、ここだ!ま、写真でもよく見ますが、確かにここでしたね。

このまま妻籠の発電所まで歩いて行って、帰りは反対の高札場まで。ここもまた水が豊富でした。この水車はたぶん当時はなかったと思います。そのまま溶け込んでしまうほど、水が豊富です。

ここで新たな発見は、ギンモクセイでした。キンモクセイではないですよ。オレンジ色ではなくて、白っぽい花です。それだけでも私には珍しかったのですが、それにしても木そのものが大きくて立派でした。

そうこうするうちにお店もほとんど閉まっていき、観光客もだんだん少なくなっていきます。宿場に夕暮れが近づくと、家々に明かりが灯っていきます。人通りもなくなって、何とも言えない風情です。

変な言い方ですが、思った通り、思ったより妻籠宿は小さかったです。これは奈良井宿をみたせいもあったでしょう。でも、奈良井宿が椀に漆だったのに、妻籠宿はわっぱとそれぞれに個性があります。そして、ここの風景はやはり当時のままでした。そこに灯りがポツポツと灯っていきます。本陣にもにもお店にも。そして町並みから人通りが消えていきます。

妻籠宿は夕暮れが似合う…。認識を新たにした旅でした。明日は馬籠宿をまわって早く帰ります。月曜日は祝日ですが、1時限目が授業ですからね。現実への生還ですね(^^;)

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

コメントを残す

コメントを残す

«
»
  • LINEで送る