Professor's Tweet.NET

あつぎ郷土博物館 オープニングセレモニー

昨27日の日曜日、ついにあつぎ郷土博物館がオープンしました。26日がオープニングセレモニーで、一応、運営協議会委員として出席しました。前回も書きましたように、この日は午前10時から秦野市の桜土手古墳展示館で講演があって、それが終わってから、慌てて駆け付けました。と言っても、高速道路を利用しましたので、吉野家の牛丼を食べるくらいの時間はありましたけれどね。

午後からはあいにく曇で、ちょっと背景が暗くなってしまいましたが、2階建てのなかなかモダンな建物ですよ。ただ、立地が…。厚木市下川入の県立の青少年自然の家でしたか、その跡地に建てられたものですから、お察し!?の通り、とにかく不便な場所です(^_^;)バスも1時間に1本しかありません。

そもそもは1980年代、バブルの頃に建設計画が持ち上がって、その当時は防災の丘公園に建設の予定でした。ただ、その後市長の交代や博物館の仕様についての運動などがあって、沙汰止みとなりました。それから寿町図書館が改装されて、郷土資料館がオープンしたのでした。仕様についての運動というのは、早い話、防災の丘公園が自然に恵まれたところだから、そうした環境にあうように建てろというものでした。それ自体は間違ってはいないのですが、マイナスに働いたのは事実でした。ここは休みともなると大勢の家族連れが訪れる公園にもなっていますので、願ったり叶ったりだったんですけれどね。もっと言えば、厚木の中央公園とかにあったら、みんなが利用できる場所だったのにとも思います。

でも、やっぱりあるとないのとでは大違い!もちろん、箱物に対する根強い批判があることは承知しています。仏作って魂入れずと言う格言がありますが、でも、やはり器も大事だと思います。とはいえ、これからは学校教育や生涯教育等々いろんな試みが必要になることは間違いないでしょう。およばずながら、私もできる限りはお手伝いをしたいと思います。

さて、テープカットには市長はもとより、厚木市のゆるキャラであるあゆコロちゃんも駆け付けてくれました。実はこのあゆコロちゃんをデザインしたのは、上の娘の高校時代の友人で、うちにもよく遊びに来ていました。3%でもいいからギャランティーをもらうようにしておけばよかったのに…と今でもよく話をしております(^^)

こちらは特別展示場です。重要文化財も展示できるような施設として作られています。あつぎ郷土博物館はたくさんの浮世絵をコレクションしていますので、今は浮世絵の展示会をやっております。大山や相模川、矢倉沢往還など、地域に関係した展示ですね。だいたい2週間程度で展示替えをすると大野館長がおっしゃっていました。

こちらは通常展示場です。あつぎ郷土博物館は、自然から歴史、民俗、芸能などの総合博物館です。決して大きい展示場とはいえないかも知れませんが、とにかく盛りだくさんで、一つ一つ丁寧にみていけば、本当に見応えがあります。地域博物館として、何をあつかうのか?と、考えれば、これもまた、一つの回答なのかも知れません。

こちらは江戸時代の展示です。本当に総合博物館ですから、歴史のブースは小さく、江戸時代も2つのブースだけです。担当の伊從さんなんかはあまりスペースがなくて、と言われていましたが、まずはコンセプトの問題ですからね。それはそれで仕方のないことかと思います。そもそも厚木の江戸時代というのが、展示にするには目玉が少ないですからね(^_^;)古文書等は結構、残っていて相模川や相模平野、大山参詣と街道、在郷町厚木などいろんな要素があるのですけれど、表現が難しいですね。

こうした中で、お気に入りは、このベアトが撮った幕末の写真をモチーフに溝を再現して立体的に見せたコーナーでした。フェリーチェ・ベアトは、イギリスの写真家で、文久3年(1863)から21年間横浜で暮らしたそうです。まさに幕末維新の日本を撮影し続けた人物です。横浜開港資料館などからも写真集が刊行されていて、私も何冊かもっています。厚木村の写真は2点あるのですが、なるほど、こうした展示方法もあったかと感心しました。文化財の増田課長は、これをやりたかったんだと感慨深げにおっしゃっていました。

あつぎ郷土博物館のHPのアドレスは、https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/facilities/culture/shiryoukan/d042799.htmlです。

帰りには自然担当の槐さんから、そのうちに講座でも…と言われましたが、以前、古文書講座の日にちを忘れていて、ロマンスカーで新宿に向かう途中に、槐さんから電話がかかってきて、真っ青になったことを思い出しました(^_^;)はい、なんでもやります!

ぜひ、皆さんも足を運んでみてください(^^)/

 

Amazon.co.jp ウィジェット

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
モバイルバージョンを終了