史料管理学演習 3日目 いよいよ近世文書の整理!

今日のつぶやき
史料管理学演習 3日目 いよいよ近世文書の整理!

今朝のことです。なな君のトイレの掃除をやっていたら、なな君がいない。ベランダは開けていないし、クローゼットにもいないし…と、思っていたら、ベッドの下のうさぎ用ペットハウスにちゃっかり入っていました。

ガムテープが巻かれているのは、なな君がかんでボロボロにしてしまったからです。それにしても、ちょこんと出したお顔の可愛いこと(^^)親バカですね。

さて、史料管理学演習3日目、中日です。今日はいよいよ近世文書の目録作成に入りました。みんなが写してア顔出ししていいというので、ちょっと多めに写真をアップしますね。

なかなかみんな真剣でしょう~!ま、そうでなさそうなのもおりますが…(^^;)史料はもちろん、土手和田村高田家文書です。かなり長い古文書もありますね。一生懸命、古文書辞書を引いてみる学生、史料カードを記入する学生、ポーズをとる学生…。それなりに楽しんでやっているようです。

それにしても、近世文書に入ったとたん、進む速度が遅くなります。先にも書きましたように、12名の学生をA・B・Cの3つのグループに分け、それぞれ2人でひと組で史料整理をやっています。で、昨日19日の整理点数は、A-1=39点、A-2=27点、B-1=13点、B-2=26点、C-1=27点、C-2=37点で、合計169点の史料を整理しました。

これが本日、20日は、A-1=15点、A-2=11点、B-1=13点、B-2=11点、C-1=15点、C-2=15点で、合計80点となりました。半分以下ですね。写真を見てもらったら分かるように、かなり大部の史料もありますから。基本的には史料番号、年代、表題、内容、差出人・作成者、請取人、形態、数量、備考を記入していくのですが、それぞれの文字を読むだけでもたいへんですし、ましてや内容を簡単にまとめるとなるとさらにたいへんです。

もう、昨日から授業中は立ちっぱなしです。今日はさらに忙しくて、あちらこちらから声をかけていただいて、その度ごとに読んでは教えます。走りはしないですが、テーブルの間を駆け回る感じですね(^^;)

土手和田村は、伊豆韮山代官江川家の支配ですから、最後にサービスショットを!

1枚目の写真は、「囲内御年貢当午年分書面之通請取」ったとあります。「囲」というのは、恐らく江川家が持っている田畑ではないかと思っています。「囲」内の溜池を使わせて欲しいといった願書もありますからね。幕府領以外の江川家の土地ということです。で、差出人が「韮山勝手方役所」で「韮山台所」の印が押されています。台所の台が旧字だったものですから、読めなくて、「台所だよ」と教えてあげたら、学生に「江川家のキッチンですか?」と聞かれました。う~む、勉強しようね(^^;)

2枚目は、天保8年(1837)10月付の年貢割付状の差出部分です。「江 太郎左衛門」とあって、「川」が省略されています。身分が高い人物から低い人物に宛てる時など、このように苗字の一部を省略することがあります。これを「片苗字」といいます。

で、ハンコの部分をよくみてください。そう、印文は「英龍」とあります。そう、韮山の反射炉を建設するなど、幕末に活躍した江川太郎左衛門英龍(ひでたつ)の印鑑です。そうやって見ると黒印にも趣がありますね。

さぁ、明日からはいよいよ(このくり返しですね ^^;)緒形拳さんの資料を整理します(^o^)

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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