風博士 中井貴一さんのお芝居
ゼミ生たちも全員卒業論文を提出しましたので、伸び盛り?!だった髪の毛も例年通りバッサリと行きました。夏以来切っていませんからね。
さっぱりとしたところで、昨日は、三軒茶屋にある世田谷パブリックシアーターで上演された、中井貴一さん主演の「風博士」の観劇に行きました。さんちゃにはなかなか行かないし、ましてこの劇場は初めてでした。そんなに大きな劇場じゃないんですけれど、3階まであって、座席か半円状になっているというちょっと変わった劇場でした。その前から3列目、もう表情までよく見える席です。始まる前には、中井さんの事務所の方にご挨拶をいただき、こちらが恐縮してしまいました。
風を研究しているから「風博士」で、もともとは坂口安吾のデビュー作だったこのタイトルをモチーフに、北村想さんが書き上げたものだそうです。とにかくキャストが渡辺えりさんに、吉田羊さん、段田安則さん、趣里さん、松澤一之さん、林遣都さんと、ベテランから若手までそうそうたるメンバーでしたね。
で、喜劇かと思っていたら、戦争の話で、趣里さん演じるサチ子は、目の前で肉親を爆弾で亡くしてしまったことから、頭がおかしくなった女性を演じていました。これは「日本のいちばん長い日」や「血と砂」などの戦争映画でも知られた岡田喜八監督へのオマージュでもあったんですね。で、中井さん演じるフーさんは、風を研究していたことから風船爆弾に関与していたということで、今でもそれを悔いながら風の研究をしている、でも、飄々と生きている感じがなかなか素敵でしたね。
余談ですが、私の実家、福岡の八女はお茶で有名ですが、和紙の産地でもあって、戦争中は風船爆弾を製造していたそうです。といってもゼロからつくるわけではなく、古文書などを漉き直して風船にする和紙をつくっていたと、家が和紙製造を仕事としていた高校の同級生が教えてくれました。だから、実家の近所には古文書が少ないんですよーーー!
それから、坂口安吾ですが…。昔、北條美智留さんが、「危うく坂口安吾と決行されそうになったのよ~」というお話しをされていたことを思い出しました。「本当にイヤだったわよ、あんなおじいさん」と正直にこたえていらっしゃいました(^^;)それにしても、話が教科書の中、ですから凄いですよね。
帰りに三軒茶屋駅のそばで「銀座 に志むら」の美味しい食パンを買って帰ったまではよかったのですが…駅の駐車場に停めてあった車のバッテリーがあがっていて…。オートにしておけば問題ないのですが、どうも私が勝手に点灯ポジションにしていたみたいで…。ここのところ、出かけるとトホホ続きです(^^;)
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