遠隔授業は可能なのか?

今日のつぶやき
遠隔授業は可能なのか?

ついに本校も春学期の始まりが延びまして、4月24日(金)始まりではなくて、5月11日(月)始まりになりました。しかも本日から学生はキャンパスへの入構は禁止で、課外活動(部活動)も当分の間禁止です。そうそう授業の終わりは8月15日(土)までだそうです。一斉休暇中です(笑)

授業が始まっても、学生がキャンパスに入れるわけではなく、基本的に遠隔授業になるとのこと。どうも京都産業大学クラスターショックが効いたようですね。もちろん、東京をはじめ神奈川も、いや首都圏全体に新型コロナウイルスが広がっていることも問題です。学生たちはその東京をはじめとして、いろんなところから集まってきますからね。彼らは比較的平気でも、年配の先生方とかの方が心配です!自分も含めて…(^^;)

遠隔授業としては(1)メールをはじめTwitterやLINEなどのSNSを使った課題提出と質問、回答、(2)本校の授業支援システムを使った資料や課題の提示、レポートの回収、質問等への対応、音声解説を付けたパワーポイントなど、講義用教材の提示。(3)Zoomによるオンライン授業、の3つが考えられているようです。

とはいえ、どれもハードルが高いですよね。まずは学生。これらのシステムではスマートフォンではなくパソコンもしくはタブレットが必要でしょう。それを用意してください!って、そんな軽々しく言えるものでしょうか。

何より、もしオンライン授業をやるならば、Wi-Fiや光通信などの通信性能が高いことが重要になります。定額制でなければ、通信料もバカになりません。果たしてそんな環境が全員そろっているのでしょうか?湘南キャンパスだけで2万人の学生に、そのすべてを求めるのは無理ではないでしょうか?通信速度だって本当は5Gの普及を待ちたいところです。そもそも学生は、教室で授業を受けるということを前提に大学に入ったわけですから、そうした準備はできていないでしょう。

準備ができていないのは教員も一緒です。OSやパソコン、マイク、カメラ、通信環境等々についてアンケートが来ました。通信とパソコンの環境がそろっていれば、マイクとWebカメラを購入すればオンライン授業も可能でしょう。

でも、教員だってオンライン授業はそもそもメールや授業支援システムを使った授業なんて予定していないので準備不足はあきらかです。いや、発信する側は、とくにオンライン授業の場合は、相当綿密な計画を立てておかないと難しいでしょう。それにもし緊急事態宣言が出て、外出がだめになったら、教員と学生を仲介する職員の皆さんはかどうなるのでしょう?出勤できるのでしょうか?仲介する人がいなければ遠隔授業はさらに難しくなります。

実は本校は、もう廃止になってしまいましたが、通信制高校の長い歴史があります。そのノウハウは残っていないのでしょうか。ここはそれを応用した方がよいように思っています。

確かに学力の心配もあるでしょうが、授業時間にかかわらず、回数を減らしてできることを絞った方がよいのではないかと内心思っています。ので、外に題して声を大にして言いたいと思います。

机上で考えているだけの「遠隔授業」はとても無理ですよ!

だから、ここにはTwitterで流れていたZoomを使ったオンライン授業の問題点をコピーしておきます。これそのままだと思いますよ!

Zoomの問題点

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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