〔徒然〕ゴースト・スポーツ・フィールド

今日のつぶやき
〔徒然〕ゴースト・スポーツ・フィールド

学生が入構禁止となったキャンパスは、土曜日ということもあって、当たり前のように静まりかえっています。制限されていたときでもスポーツ系の部活はやっていましたが、今回は柔道部でクラスターが発生したこともあって全面的に入構禁止です。昨日までの雨もどうにか上がって、今日はどんよりとはしてても曇り空ですので、少し散歩をしてみました。

お馴染みのブルーのトラックが鮮やかな陸上競技場に、人工芝の緑が眩しい?!サッカー場です。左上の写真で木くずみたいなものが敷き詰めてあるのは、木くずです(^^;)駅伝用のトラックで、これが構内を一周するように走っています。

準硬式野球場に野外音楽堂です。ダッグアウトは暗くて見えづらいですが、ポツンと置かれたホームベースが淋しげです。野外音楽堂は天然芝で、この季節、鮮やかさをましています。

上の左側が総合体育館で、赤い屋根が体操体育館です。左下はサッカー場と同じく人工芝が敷き詰められたラグビー場です。土曜日のこの時間、どこも静かなものです。体育館もすべて施錠してあって入ることはできません。いつもはバレーボール部、バスケットボール部、卓球部、バトミントン部などの練習を見ることができます。施錠されていること自体がめずらしいです。

実は、大学の1年間だけバレーボール部に所属していました。右の坂は体育館東側入口の坂で、レギュラーでない人たちは、ここでよくダッシュをさせられました。なにせ当時で7全部で8名もの部員がいましたし…。

中学時代は剣道を、高校時代からバレーボールをと、ずっとスポーツをしていただけに淋しい風景です。それでもオリンピックにパラリンピックは開催に向かって突き進んでいます。昨日はIOCの幹部が「緊急事態宣言下でも開催する」と明言したとか。小中学校の運動会も中止になっているのに、世界中から選手はイヤでも開催するという。柔道の元世界チャンピオン山口香さんが、JOCの理事である立場であえて「オリパラには意義がない」という勇気のある発言をされていましたが、その通りだと思います。ただ、山口さんからしてももう中止にするには時期を逸したと仰っていましたね。

夕方以降にテレビでニュースをつけると、たいていはまず新型コロナウイルスです。今日の感染状況についてアナウンスがあって、医療の逼迫状況や世界の現況などが続きます。ところが、スポーツコーナーになると一転。急に明るい口調になって、誰々がオリンピックに選出された!とか…。さっきのニュースとのギャップは何?と思うのですが、日本の場合、読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、産経新聞、北海道新聞と、テレビ網をもつ新聞メディアはすべて協賛企業に名前をつられているのですから、本当の意味で批判的に報道できるはずがありません。しかもメディアが協賛企業になるのは初めてのことだとか。ある意味、コロナがオリンピックの闇や膿を一気に噴出させているかのようです。

オリンピックまであと2か月。無事に開催されて、無事に終わるかも知れません。もともとオリンピックにはかなり懐疑的ではありましたが、ただスポーツそのもは好きでしたから、それなりに楽しんでは居ましたが、今回は絶対観ないことにしようと思います。選手にとっては、とくに年齢からすれば一生の問題かも知れませんが、そんな状況はスポーツだけではなくて、誰だっていつ何時、どんな状況で降りかかってくるかも分からないのが世の中ですもん。東京オリンピックのためだけに通常のオリンピックよりたぶん大量に強化費がつぎ込まれたはずです。それに…あまりの競技の多さにも納得がいきません。え?!これもオリンピック競技?!というのもあって、結局、それがメジャーになるきっかけだという風潮にもなっています。つまりすべてはお金に換算されるのが現在のオリンピックというシステムだということになるのでしょう。少なくともオリンピックの見直しになればと思います。そしてこの国の政治の形の見直しにも…。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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