博多ラーメン私考

今日のつぶやき
博多ラーメン私考

博多ラーメンと言ったらとんこつスープですね。正確にいえば、福岡の中では博多系のラーメンと久留米系のラーメンがあるのです。本来、とんこつスープをやり始めたのは、久留米とのこと。ただ、関東では、ほぼ博多ラーメンで通っていますし、いわゆる久留米系のラーメンはほとんどないかと思います。博多系と久留米系の違いはというと、細麺のストレートでとんこつスープというのは変わりません。違いはやっぱりスープですね。もちろん博多系でも久留米系でも店ごとに違いはあるのですが、大雑把に言えば、博多系はとんこつが強くて、場所によってはちょっと臭いかな思えるものもあります。それに対して久留米系は比較的あっさりしています。博多系のスープを漉した感じと言えばいいのでしょうか?これはあくまでも私の主観ですが…。

昔は東京で博多ラーメンというお店に行っても、これ違うやんと思うものが多かったですね。とんこつ独特の後味のうまみが残らないのです。そういった意味で最近では、博多の名店のチェーン店ができて、結構、美味しいラーメンが食べられるようになりました。厚木では本厚木駅に一風堂がありますし、この4月9日には我が家の近所に一幸舎のラーメン屋さんがオープンしました。元祖泡系ラーメンだそうです。泡系ラーメンとは、何でもふわふわと泡立つエスプーマスープというのがポイントのラーメンだそうです。もちろん、とんこつに限ったものではありません。

こちらは本厚木駅の一風堂です。定番の紅ショウガと高菜は、無料ですが、別に頼まなければなりません。ちょっと量が少ないですかね。比較的淡泊です。

こちらが一幸舎のラーメンです。家から歩いていけるのですが、オープン当初は早々にスープがなくなるほど人気でしたので、控えておりました。そろそろ大丈夫だろうと思って、昨日の夕方行ってきました。泡立っている感じがよくわかります。しかも一幸舎では紅ショウガではなくて白ショウガなんですよね。ただ、この白ショウガも高菜も入れ放題です。それが本当ですよね。ちょっとチクリと!

こちらは一蘭のラーメンです。近所だと平塚まで行かなければなりません。一蘭のラーメンは真ん中に乗っている辛み調味料が特徴です。やはり博多系の油っぽい感じがわかっていただけるかと思います。その極地が長浜ラーメンですね。初めて長浜ラーメンを食べたときにはちょっと脂っこくて替え玉は頼みませんでした。一蘭は食べやすいですね。ただ、高菜や紅ショウガはついていません。

せっかくですから、本場の博多ラーメンをちょっと紹介しておきましょう。

こちらは博多の名店ShinShinのラーメンです。いつも並んでいます。一風堂や一幸舎と同じくキクラゲと焼き豚と万能ねぎが入っていて、卵はトッピングです。高菜は別に注文しなくてはならなかったですね、確か。ここは芸能人の方がいっぱい来店されていて、壁一面に色紙が飾ってあります。その中でも安室奈美恵さんの色紙だけは別置きでした。やはり博多系の濃い感じがおわかりいただけるかと思います。

こちらは福岡市近辺で櫛田神社や水鏡神社、筥崎宮、宮地嶽神社などの神社めぐりをやっていたときにたまたまネットで見つけて入ったお店です。だから、お店の名前がわかりません(^^;)ただ、この赤い器こそが博多ラーメンですよね。しかもねぎと焼き豚だけというシンプルな構成です。これぞザ・博多ラーメンだと思います。もちろん、紅ショウガと高菜は入れ放題!しかもちょっと泡系でしょうかね。

せっかくですから、久留米系ラーメンも紹介しておきましょう。

こちらは久留米の丸好食堂のラーメンです。この春に2年半ぶりに帰省した際に妹一家に連れて行ってもらいました。その際のブログでも紹介しております。わかりますかね、これまでのスープと比べるとあっさりしてそうなこと。ここは海苔がついていて、半ゆで卵が入っています。高菜はないですが、紅ショウガはお好みです。概して久留米系ラーメンには高菜がついていないことが多く、博多系の方が普通についている感じです。焼き豚はやはり薄いです。家系ラーメンなどのように分厚くはありません。

 

さぁてこちらは、私がもっとも多く食べたであろう、久留米系のラーメンです。町内の川瀬というところにある鶴荘のラーメンです。ちょっとスープが少ないようですが、これは出前を頼んだからでした。苺の出荷で忙しい春、ぶどうの出荷で忙しい夏、昼ご飯の用意ができないときには父の許可で店屋物を頼むのですが、店は決まって鶴荘で、私はこのラーメンとチャンポンをいつも食べていました。この鶴荘のラーメンは、久留米系でもちょっと独特なんですよね。決して脂っこくはなくて、あっさり系かなと思うのですが、とんこつがそんなに強くないというか…とにかく独特です。これじゃ食レポはできませんね(^^;)

で、私が1番好きなラーメンはというと、実は博多系のラーメンで博多駅のラーメン街にかつてあった二葉亭のラーメンでした。

赤い器に昔ながらの懐かしさを感ずる博多ラーメンですが、決して脂っぽくはありません。焼き豚とねぎとキクラゲが載っているだけです。ただ、ここの辛子高菜がとにかく辛くて美味しいのです。スープを飲んだ後の後味も格別でした。だから、妹が空港に迎えに来ないときなどは、福岡空港からわざわざ博多駅に出て、二葉亭のラーメンを食べて帰るのが私のライフワークでした。

ところが4年ほど前でしょうか?行ったらお店がなくなっているではないですか!この写真は10年ほど前の写真です。

博多駅のラーメン街がラーメン専門ではない、食堂街だった時代からあったラーメン屋さんです。このお店も一度、建て替えられていて、その前のちょっと小汚かった時代から通っていたお店でした。そう私がこちらに出てくる頃からですからもう40年以上ですね。お休みの時はショックだったりしていましたが、まさかお店がなくなるなんて…。ラーメン街では1番奥まったところにあって、入口付近には名店と言われたお店、チェーン店が並んでいて、いつも人が溢れていました。それらに比べれば二葉亭は比較的すいていました。それもよかったのですが、私としては並んでる人たちを横目にしながら、君たちは本当の博多ラーメンの美味しさを知らないね!と、ちょっと優越感に浸ってもいました。それもまた想い出となってしまったのでした。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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