翻刻はいと楽し!

今日のつぶやき
翻刻はいと楽し!

2022年のお盆(旧盆)も過ぎました。昨日は無事に送り火も終えましたので、いよいよ8月も後半戦です。昨日から籠もりきりで「吉岡由緒書」の翻刻作業を進めております。翻刻は、古文書を読んで活字に起こすこと、出版することです。

それにしても「吉岡由緒書」は量が多い…。B4判の2段組で329ページもあるのにまだ29ページほどしか進みません。昨日からずっと籠もりっきりでというのに。校正は頼んでおいたのですが、なにより「の」や「ノ」がすべて「之」になっていたり。「也」が漢字だったりひらがなだったりとまちまちで統一されていないんですよ。レイアウトは神谷君に頼んだので比較的しっかりやってくれていますが…。今はちょうど貞享3年(1686)正月21日に下総国佐倉城(千葉県佐倉市)から相模国小田原城への所替が決まったという書簡が、江戸から当時の国許である佐倉へ出されたところです。大久保家にとっては天正19年(1591)の小田原の陣の後、家康が江戸に移ってから拝領した父祖の地小田原へ戻ったところです。もの凄く画期的なところです。ただ、「吉岡由緒書」自体が幕末以降に筆を起こされたものですので、江戸時代のはじめの記述は少ないんです。寛永19年(1642)から貞享3年(1686)までの44年間が29ページですから(^^;)

それにしても校正と修正作業で座りっぱなしなものですから、お昼はちょっと外食を。はじめは何でも有名なたこ焼きだかのお店に行ったのですがお休み。しょうがないので、畑を見にいきながら、町中華のお店「昌華楼」へ!

5本のひまわりは全部花をつけて今日も元気です。写真では見にくいですが、なすがよく実っています。

さて、昌華楼ですが、今日はお休みでした。そう言えば盆明けはお休みをとるとおっしゃっていたような…(^^;)

そこで次に七沢温泉の福松という旅館で、ちょっと有名になっている旅館 DE ハンバーガーをいただくことに。こちらです。

850円でポテトフライ付きです。ハンバーガーは和牛100%のパテはもちろんのこと、バンズも美味しく、トマトやタマネギなどの野菜も新鮮でバツグンです。それにしても、背景の大鎧がなかなかシュールでしょ。昔の旅館によくある舞台付きの宴会場でハンバーガーですよ。食べ応えがあったので、今度はお風呂もいただこうかと思っています。檜の露店風呂で入浴料は800円だそうです。

さて、お腹も満たしたところで帰って一眠り。昼食後に寝るのは、とくに夏場の習慣は農家の習慣ですね。いっつも眠くなります。九州の夏の日は長いですからね。

そうしたらまた、原典校正と修正のくり返しです。

こんな感じで作業をやっています。近眼と遠視が重なって辛い辛い。でも、何だか楽しいんですよね、こうやって史料を読むのが。自治体史をやっていた頃もそうでしたが、こうやって読み込んであっとあることに気がついたり、新しいことがわかったときが何とも言えず嬉しいんですよ。そうしたときは帰りの電車でも車の中でも何となくニヤニヤしています。考えてみたら「吉岡由緒書」を通して読むのはまた新しい発見を得ることだと思うのです。楽しみでなりませんが、この先の作業の長さを考えたら気が遠くなります。まったく時間がかかる作業です。だからこそ史料の翻刻作業は楽しいのです。だから、とにもかくにも頑張ります!!

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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