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解放されたい…。魂の叫び

今日はアジア太平洋戦争の開戦記念日。そして満月。12月の満月ですから、コールドムーンですね。月も凍るような寒さということでしょう。そんな中、昨日も一昨日も帰りは午後10時を過ぎていました。卒業論文もいよいよ追い込みです。

学部学科によっては卒業論文や卒業研究などがないところもあります。歴史学科日本史専攻では、以前は原稿用紙100枚、文字数にして4万文字が規定の量でしたが、いつの頃からは60枚、2万4000文字になっていました。正直に申しまして4万文字は今の学生たちにはきついと思います。学ぶ環境や学力などに違いがありますから。

学ぶ環境というのは、例えばサークルなども含めます。私らの頃は古文書を学ぶ日本史研究会とかあって、それが母体となって益子町史の調査・編纂にあたっていました。そんな地味なサークルは私が非常勤で教えるようになった1990年代の後半にはなくなっていましたね。だから、代わりに古文書合宿を企画したりしていたのですが…。

環境と言えば、セメスター制というのも私たちのような文系科目には向いていいかなと思います。演習科目も1年かけてじっくりと教え込みたいところです。夏休みにももちろん宿題を出して、少し長いスパーンで調べることを学ばせたいです。それから、私たちの頃は、学生であっても図書館の閉架に自由に入れて本が見られたことも大きかったですね。いちいち数冊ずつ出してもらって…なんてそれだけで時間の無駄です。大学の図書館にはもちろん貴重で値がはる書籍等がありますが、やはりできるだけオープンにアクセスできるべきだと思います。

学力と言えば、とにかく歴史でも知らないことが多いです。歴史学を学びたいと思って入学している学生というのも少なくなったと思います。だからか、本当に基礎知識が少ないのと、やはり時代の流れで知らないことが多くなったということがあげられるでしょう。史料に出てきた言葉で「放蕩」という言葉を知らないといわれたときはちょっとしたショックでした。だからこそ、できるだけ事典・辞書を引いて欲しいのですが…。

これからはそんな日々を綴っていくことになりそうです(^^;)

毎年、卒論提出の締め切りまでカウントダウンをしていくのですが、それに学生たちがいろいろと書いてくれるのが楽しみでもあります。こんな感じですね。この頃になると本当に魂の叫びです。

今はとにかく、いっぱい赤を入れています。やはり史料がきちんと読めないので(それは私たちの責任ですが)、何回も赤を入れないといけないです。それから全体の構成や論文としても文章遣い、誤字脱字…赤を入れることはごまんとあります。そんな時はやはりフリクションボールペンが必需品です。

プリンターで打ち出した原稿が真っ赤っかになります。以前は赤を入れたら消せませんでしたから、結構、ぐしゃぐしゃになりました。今でもぐしゃぐしゃ書いていることに変わりはありませんが…(^^;)ゼミ生の間では、「史料を読むより先生の字を読む方が難しい」とか「誰が1番先生の赤入れの文字を解読できるか競争している」とか言うんですよ!自覚していますが…。

さすがにみんな疲れたようで、今日は早めに帰っていきました。でも、まだまだこれからです。みんなもうやる切るしかないぞ。頑張ろう!!

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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