自粛1日目。編集は続く…。

今日のつぶやき
自粛1日目。編集は続く…。

昨日のブログでも書きましたが、新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者となってしまいましたので、しっかりと自粛生活に入りました。うちにいても仕事をするだけです。早速、「吉岡由緒書」の校正を進めているのですが、これがちょっと問題がありました。どうも読点の位置が今一つなのです。そもそも古文書=白文は句読点などは一切ありませんので、翻刻する際には任意で読点を打ちます。句点は基本的には打ちませんね。読点は、例えば「~候間」とか「~候ハヽ」などには基本的に打つことになっています。文章の括りですからね。ただし、私は必ずしも打たなくてもいい場合、例えば「~候間申諭」といった場合はそのまま流した方がよいと思っています。だいたい1行あたり1つか2つ、多くても3つくらいでよいのではないでしょうか。後は、基本的には打つべきところには打つが、臨機応変にと考えるタイプです。

今回の原稿は手書きのものをWordでベタ打ちしてもらい、それを一太郎に移して整形して原典校正をやってもらったのですが、どうも読点が多すぎるし、機械的すぎるかなと思っています。

こちららはディスプレイをキャプチャーしたところです。こんな感じで表示しながら、画面上で読点の打ち直しをやっています。そこまでこだわらなくてもいいのではないかと言う声もありますが、そこはこだわりたいのです。これはもう性分ですね。でも、かなり時間がかかるのは確実です…。

あともう一つ、親友の研究書も編集を始めました。こちらはA5判で9ポイント、1ページ52文字×19行という仕様です。これもWordですので、一太郎に変換します。ただし拡張子docxのWordは直接には一太郎に読み込めませんから、docに変換した上で一太郎に変換します。なぜこんなことをするのかというと、ルビや史料の掲載などを考えるとWordでは限界があるからです。本当ならInDesignなどのDTPソフトを使えばよいのかも知れませんが、さすがにそこまではやりませんでした。

私は翻刻する際には、史料を見ながら直接入力していきます。史料を翻刻する際には、例えば、肩書は行間に8ポイントするとか(この場合、右の行間は0.1ミリ単位で空け、左行間はベタ、つまりくっつけます)、ここは行間を詰めるとかベタにするとか、あるいはインデントを駆使してレイアウトするとかいろいろと工夫をする必要があります。そうした入力にWordは向かないんですよね。だからといってInDesignを使うと再利用が面倒くさい。だから一太郎ですべてを賄ってきたのでした。

こうした技術は、1980年代後半にパソコンのワープロソフトが一般的になってきた頃、自治体史で史料を打ち込むために試行錯誤してマスターしてきたものです。なにせMS-DOSの時代からですからね。それでも限界はありますが、それほど違和感なくできるかなと思っています。まぁ~こんな技術を受け継ぐ人はいないですけれどね(^^;)そもそも一太郎自体が一般的でないですし。いいものが残るではなく、デファクト・スタンダードになったものが正義!それがデジタルの世界でもあります。

何だか最後は愚痴になってしまいました。研究書で1番困ったのは「注」をどうするかだったのですが、何とかうまく行きそうです。明日も明後日も作業は続きます!ふぁいとぉ自分!!

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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