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クラウドファンディングへの挑戦 Vol.05 リターン(お礼)について

クラウドファンディングも残すところ後30日を切りました。現在のところ、41名の方に71万2,400円ご支援をいただいております。ありがとうございます。目標まで後29万円弱となりましたが、これからが正念場だと思っております。よろしくお願い申し上げます。

さて、クラウドファンディングに挑戦しようとした大きな理由の一つはリターンがあることでした。リターンは、支援していただいた金額に応じてお礼をすることです。もちろん、リターンはそれぞれの専門に応じたものになります。そしてこのリターンこそがクラウドファンディング成功のカギを握っていると言っても過言ではありません。私のプロジェクトは、小田原藩士の記録「吉岡由緒書」を翻刻して刊行しようとするものです。リターンでは、江戸時代の歴史というのは、どのようにして明らかにしていくかということを支援者の皆さまに伝えたいと思っています。実際に史料に書いてあることから、どのように新しい「史実」を引き出していくのか、定説とどう違うのか、それをどう考えたらよいのかといったことです。ここでは「吉岡由緒書」の翻刻は別にして、1万円と3万円のリターンでとくに注目していただきたいことをまとめておきます。

(1)特別講演会

1万円のリターンでは、特別講演会を予定しております。このサイトでは何度か紹介していますが、小田原藩は幕末の一大事件である元治元年(1864)7月の蛤御門の変(禁門の変)に藩兵を出動させています。あまり知られていない事実ですが、この際に吉岡家の当主信徳は、番方役人として京都御所の警備に当たっていて、その時の様子を事細かに書き上げております。そこから引き出される新たな「史実」についてお話ししたいと思っています。

会場は9月30日(土)に東海大学湘南キャンパスの19号館で、10月21日(土)には代々木キャンパスで予定しております。湘南キャンパスの19号館はこの4月に開館したばかりのもっとも新しい校舎です。

(2)古文書整理体験と論文

3万円のリターンでは、実際の古文書を整理する体験授業を開催したいと思います。古文書はもちろん、現物です。一般にはなかな見かけることのない江戸時代の古文書はもちろん、明治以降の史料についても触って、見て、リストを作る作業を体験してみませんか。体験講座は私の研究室に近い教室で行ないますが、そもそもこの校舎自体が湘南キャンパスでは最古のものです。

また、この古文書整理体験では、まず博物館等でしかお目にかかれない貴重な古文書もご覧いただきます。来年は、明治維新150年ですね。これを記念するもので、薩摩藩に関係するものです。と、言えば…。ご期待ください!!

3万円コースではもう一つ、ただいま書き始めている論文の抜刷(ぬきずり)を贈呈します。この論文では、元禄16年(1703)の小田原大地震と宝永4年(1707)の富士山噴火後に、藩士の俸禄米(給料)がどのように変化していくかを検討していく予定です。すでに小田原藩領全体の年貢と、藩領村々の年貢の変化について論文として発表していて、このサイトの「馬場研究室へようこそ」のコーナー(http://www.ihmlab.net/tweet/babalab/)からもダウンロードできるようにしています。

今回の論文は、この続編で、言わば「大災害と武家の給料」といったものです。もちろん、データは「吉岡由緒書」です。「吉岡由緒書」には、毎年ではないですが、吉岡家に対する俸禄米の支給額が書き上げてありますので、吉岡家の俸禄米支給を基本データとして分析し、それぞれの歴史的背景を探りたいと思っています。大災害による俸禄米の現象からその復興過程、そのための藩政の改革などさまざまな局面が見えてきます。それを全体的に明らかにしようというものです。

あ、そうですね。3万円のコースには「吉岡由緒書」の電子版もついておりますので、1番お得かも知れません(^_^)v重ねてよろしくお願いいたします。

クラウドファンディングのご支援はこちらでお願いします → https://academist-cf.com/projects/?id=50

 

※整理する古文書の一部です。

 

 

 

 

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投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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