G.W.奈良紀行 その3 大神神社 石舞台 キトラ古墳 橘寺 飛鳥寺

今日のつぶやき
G.W.奈良紀行 その3 大神神社 石舞台 キトラ古墳 橘寺 飛鳥寺

3日目は、定期観光バスに乗っての奈良巡りです。2月には申し込んでいましたので、座席は1番前の運転手さんの後ろ。これはすぐに乗り降りできていいぞ~と思っていたら、バスガイドさんの真ん前で、一生懸命ガイドされるので、追々眠ってもいられない(^_^;)でも、バスに揺られると眠くなる。何せ前日が前日でしたからね。でも、やっぱり、バスで廻るのは楽です。最初は大神神社。三輪明神ともいいますね。三輪山そのものを御神体とする古来の形式を残す神社です。そのため拝殿だけで本殿はありません。その代わりに三ツ鳥居という、明神鳥居を3つ組み合わせた、段違い構造の鳥居が拝殿の裏に立っていて、拝殿からこの三ツ鳥居を通して三輪山を拝むようになっています。三輪山を望む大神神社そのものが最強のパワースポットと言われているようです。

この本殿も長谷寺と同じく、4代将軍家綱の時代に再建されたものだそうです。5代将軍綱吉による寺社や仏像等の建立や修復は有名で、そのために幕府の財政が傾いたと言われていますが、家綱にももっと注目する必要があるようですね。そう言えば、鎌倉の鶴岡八幡宮の鳥居を石の鳥居に変えたのも家綱でした。

ここには「なで兎」というウサギの像があって、これをなでると御利益があるのだとか。しっかりなでてきました!

次は石舞台です。恥ずかしながら、この歳まで石舞台には行ったことはありませんでした。手塚治虫さんの「三ツ目が通る」世代としては、酒船石や亀石なども見たかったのですけどね。

この日は3日間のうちではもっとも天気がよかったので、石舞台も映えます。それにしても2日までの雨、7日からの雨を考えると、3日間とも天候に恵まれたのは、晴れ男の面目躍如でした。その中でも石舞台では空の青さが沁みます。

キトラ古墳は、内部の装飾を再現した「キトラ古墳壁画体験館」では、青龍、朱雀、白虎、玄武の四神と天文図などを体験できるようになっていました。でもこれって、我がふるさと福岡は八女の岩戸山古墳を紹介した「岩戸山歴史文化交流館 いわいの館」に似ているような…。「いわいの館」には、本物の石人・石馬が展示してありますけれどね。

ところでお昼は、「柿の葉すし本舗 たなか」で柿の葉すし御膳?!でした。正直に言えば、奈良って、これと言った名物料理を思い出しませんよね。奈良漬け、三輪そうめん、そして柿の葉すしくらいでしょうか。私は柿の葉すし大好きです。お世辞ではありません。奈良漬けはちょっと苦手です(^_^;)

最後は橘寺から飛鳥寺へ。飛鳥寺の開基は蘇我馬子で、蘇我氏の氏寺です。本尊は止利仏師の作と言われる釈迦如来像。いわゆる「飛鳥大仏」です。ただ、この像は、損傷が激しくて、後年にかなり補修されていて、どの部分が止利仏師の作なのかは諸説があるようです。何となくバランスが悪いように思えるのは、修復が繰り返されたからでしょうね。ただ、この飛鳥大仏は、写真撮影がOKです。なかなか仏像の撮影は許されていませんので、これはうれしいです。

でも、今回の旅でもっとも印象に残ったのは、この風景です。

何の変哲もない田畑の風景ですよね。ここは皇極天皇の皇居があった場所だとか。ここは中大兄皇子と中臣鎌足によって蘇我入鹿が暗殺された場所。つまりは大化の改新の発端となった乙巳の変があった場所。西暦645年で、「無事故(645)の日なし大化の改新」とかゴロで覚えたものでした。もっとも、大化の改新はなかったという説もあります。あったとしてここが本当にその場所だとしたら、この風景は、芭蕉が詠んだ「夏草や 兵どもが 夢の跡」どころではない。古代に夢をはせるより、もっともっとうら寂しい想いが沸き起こるのを禁じ得ませんでした。

 

 

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

『G.W.奈良紀行 その3 大神神社 石舞台 キトラ古墳 橘寺 飛鳥寺』に2件のコメント

  1. 新居元行 より:

    大変お忙しい中の隙間に、奈良広域にわたって寺社や旧跡の強行ツアー、お疲れ様でした。
    楽しく読ませていただいています。長谷寺の奮闘物語は感動ものでしたね。拍手!まだまだお若い。
    私の子供時代から、遠足や家族などと訪れた場所ばかりで、とても懐かしく、そのころのことが目に浮かびます。
    室生寺は隣の三重県名張市に我が家の菩提寺があるので、時々訪れていました。
    上の姉が嫁いだ奈良県五條市に本店がある「たなかの柿の葉すし」は大好物のひとつです。今は全国版になっているようですね。
    これからも、ご自愛されつつ、公私共にご活躍されることをお祈りしています。
    「古文書で見る幕末維新の神奈川」は、一級史料のひとつなので臨場感があり翻刻学習におしろさを感じています。
    よろしくご指導のほどお願い申し上げます。

    • 馬場 弘臣 より:

      新居様
      こんにちは!昨日はお疲れ様でした。恥ずかしながら、時間を間違えてしまい大変失礼いたしました。今回の講座の陣容もわかりましたので、次回はもう少し資料を揃えていこうかなと思っております。
      ご実家の三重から室生寺へはよく行かれていたのですね。なかなか見応えのある御寺でした。奈良もいいです。ぜひまた行きたいと思います。
      何はともあれ、こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。

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