緒形拳氏関係資料 今日も元気に作業中!

今日のつぶやき
緒形拳氏関係資料 今日も元気に作業中!

といっても私が作業をしているわけではありません(^_^;)先週の土曜日、23日から教え子で、その後、神奈川大学大学院の歴史民俗資料学研究科に進んだ岡崎佑也君がアルバイトとして詰めてくれています。今は、緒形さんが所蔵していた新国劇を中心としたパンフレットを目録化するためにデータ入力をやってもらっています。岡崎君は私の史料管理学演習の授業にも出ていたのですが、神奈川大学の大学院に行って、常民研の資料整理などを体験して具体的な技能を身につけてくれました。そうした場が本学にないのが残念ですね…。

新国劇は、1917(大正6)年に澤田正二郎らによって旗揚げされた劇団で、大衆性を重視して、歌舞伎と新劇の中間にあるような国民演劇を目指していました。「チャンバラ」という言葉は、リアリズムを追求する新国劇の殺陣から出た言葉なのです!「国定忠治」「月形半平太」などの剣劇から、新劇、現代劇まで幅広く上演していて、大向うのかかる舞台は「男の劇団」と呼ばれて人気を博したものでした。

緒形さんが新国劇に入団したのが1958(昭和33)年。私の生まれた年です。その後、NHK大河ドラマなどで主演を務め、1968(昭和43)年には新国劇を退団してしまいます。辰巳柳太郎・島田正吾の両巨頭が人気を支えたものの、後継者に恵まれず、1987(昭和62)年に新国劇は解散してしまいます。退団後にはいろいろとあったようですが、最後の公演には緒形さんももちろん出演しています。それにしても、残されたパンフレットの数を見るだに緒形さんの新国劇に対する思い入れの強さが感じられます。

これを入力し終わったら、演目もデータ化する予定です。あ、今、岡崎君は、「緒形拳演劇・映画・テレビ総出演目録」も作成してもらっています。まずはこうした基礎的なデータを揃えることが大事ですね。岡崎君はまた、こうした古い演劇や映画やテレビにも造詣が深くて、何より好きであるのが分かりますから、頼りになります。御両親の影響なのでしょか?これらを基礎にうちの大学院生や学生も頑張ってほしいものです!

それにしても、これからの作業の資金をどうにか集めていかなければ…。それも大事な私の役目ですね。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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