【史料学09】目録データベースと目録ラベルシール


史資料を保存するためのアーカイバル・ファイルボックスシステムについて何度か紹介してきました。史料そのものは既定通り!中性紙の封筒に入れていますが、これには史料目録の内容を示したラベルシールを貼っています。くり返しになりますが、こんな感じです。

昔は、史料の目録取りをするといえば、封筒に目録をとる項目が印刷してあったり、目録カードがあってそれに記入し、さらにそれを一覧表に書き写したりしておりました。コンピューターが一般化すると、これに入力することもまた一般的になってきました。それが進むと、史料の目録を直接コンピューターに入力するようにもなってきます。「目録」はすなわちデータベースなのですから、検索や並び替えなどの弁を考えれば、コンピューターを利用した方がもちろん便利に決まっています。私はデータベースソフトとしては管理工学研究所の「桐」というソフトを長年使っています。WindowsのデータベースソフトといえばACCESSですが、これはちょっと難しいです。ACCESSは全体的な設計を構築してから作成しなければなりませんから、その意味では融通が利かないのです。データベースを作成する時って、私らのように研究ツールとして使う際には、内容の取り方で試行錯誤をくり返しますから、そうした「わがまま」を許して欲しいのです。具体的にいえば、項目の追加ややり直しなどの設計変更を気軽に受け入れて欲しいのです。Excelをデータベース代わりに使う例も多々ありますが、あれは基本的に表計算ソフトですから、文字列のデータを扱うには力不足です。私が欲しいのは文字を中心としたデータを気軽に扱うツールとしてのデータベースソフトなのであって、その意味ではやはり「桐」の方が現状ではベストだと思っています。また、詳しく話しますが、入力についても直前の値や行、いくつか前の値などをファンクションキー一つで読み出すことができるなど、工夫が凝らされていますから、入力の効率一つをとっても全然違うのです。最終的にできるものが同じならば、どんなシステムを使ってもいいんですがね。

◎目録データをラベルとして印刷する

目録をコンピューターに入力したとして、それをどうするか。史料が封筒に入っているのならば、とりあえず、史料番号だけでも確認できるようにしてあればそれでも用は足せます。でも、せっかくですから、封筒の表書きを書いていた時のように史料の年代や表題、内容、差出人、請取人、形態、数量などが確認できればそれに越したことはありません。

ということで、今では目録の内容を市販のラベルシールに印刷して、これを封筒に貼り付けるということを一般的に行なっています。史料管理学演習の授業でも紹介したとおりです。データベースソフト「桐」の優れた点は、こうした印刷機能が充実しているということもあります。ACCESSやExcelの印刷機能は…弱いですからねぇ…(^_^;)

下の写真は、私のプロジェクト研究である栃木県閑馬村関係史料の目録をエーワンのA4判6面ラベルシール(品番72206に印刷したものです。

整理番号、資料番号、年代(和暦→西暦)、史料表題、内容、差出人・作成者、請取人、形態・数量、備考、と封筒の表書きに相当する内容をプリントアウトして貼り付けるようにしています。その後、縦・横・厚さの法量も測定しましたので、できればそれも表記すればよかったのですがね。

ついでですが、表紙だけでもいいですから史料をデジタルカメラで撮影してあれば、それを一緒に印刷することもできます。そうすれば、出し入れの際の内容の確認もしやすくなりますし、とくに史料を戻すときに間違いを起こす危険性が減る…はずです!下の写真は、同じくエーワンのA4判2面シール(品番66202)に史料の写真を割り付けてプリントアウトしたものです。

確かに手間は掛かりますが、史料目録のデータベース入力はこのようにも利用できるという事例でした。何にしても便利な世の中になったものです。なお、TRCC東京修復保存センターに聞いたところ、封筒にラベルシールを貼っても史料そのものへの影響はないとのことでした。ただ、このラベルシール、年月を経ると剥がれてしまうことも多いようです(体験済み)。何より、シワができないように、傾かないようにきちんと貼りたいものです!!

さて、次回はその目録のデータベース化ということで、年代をソート(並び替え)するための年代コードについて少しお話ししたいと思います。

 

馬場弘臣 のプロフィール写真
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