Professor's Tweet.NET

時代劇とは?

本当にチャンバラが好きだったという話を書きました。もっと広く言えば、時代劇が好きだった…あ、今でも好きですから過去形はないですね。では、時代劇とはいったいなんでしょうね?いつの時代をとりあげるか、どんな風に分類できるのでしょうか?

春日太一さんの『時代劇入門』(角川新書、2020年3月)によれば、幕末維新ということを念頭におけば、明治10年(1877)の西南戦争を境にしたらどうかと提案されています。これは基本的には大いに首肯できるところですね。そもそも古代、近代、現代とい三区分法は、15世紀後半のヨーロッパルネサンス末期に作られた概念といわれています。すでに400年以上前に今は近代だ!といっていた訳です。日本では明治以降を近代、第二次世界大戦以降を現代と分けていますが、現代だけですでに70年以上経過しているわけです。この後どうするんでしょうねぇ。

そもそも歴史というのは今を起点として考えていきますから、必然的に何らかの時代区分が必要になってきます。「歴史を考えることは歴史を時代区分することである」といったのは、イタリアの哲学者クローチェ(1866~1952)でした。日本には三区分法をもとにした原始・古代・中世・近世・近代・現代という区分の他に、先土器・縄文・弥生・(古墳)・飛鳥・奈良・平安・(源平期)・鎌倉・南北朝・室町・戦国・江戸・(幕末維新)・明治・大正・昭和・平成・令和といったそれぞれの特徴にあった時代区分があります。ここににあげたのは、一般的でないもの、教科書的には載ってないものを含めて最大限あげています。少なくとも江戸時代以前の区分は、原始をのぞけば江戸時代には成立しているようです。そこでどんな時代劇があるかというと…。

・原始(8世紀より以前)…ヤマトタケル(日本武尊)、卑弥呼、聖徳太子
・奈良・平安時代…羅生門、源氏物語、平将門
源平合戦…源義経、平家物語
・鎌倉時代…修禅寺物語、親鸞、日蓮、曽我物語
・南北朝…太平記 → タブーの時代
・室町時代…少ない
戦国時代…風林火山、太閤記(豊臣秀吉)、織田信長、徳川家康
江戸時代…忠臣蔵
幕末維新…坂本龍馬、新選組

ざっと挙げただけですが、こんな感じになるでしょうか?江戸時代を中心に戦国物と幕末維新物が圧倒的に多くて、それ以前では平安末期から鎌倉時代にかけての源平合戦期に集中しているといっていいでしょう。室町時代はNHK大河ドラマを含めて、本当に少ないですね。三田佳子さんが日野富子、12代目市川団十郎さんが足利義政を演じた大河ドラマ「花の乱」も応仁の乱に絡むといえば戦国時代につながってきますし…。足利義満を扱ったのはアニメの「一休さん」くらいでしょうか(^^;)あくまでも、現在で一般的に知られている限りでのことです。

次は時代劇の分類についてちょっと考えてみましょうか…?

新国劇-辰巳柳太郎の国定忠治と緒形拳の山形屋藤造

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
Exit mobile version