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熊本地震 本震から1年…。

熊本地震の本震から1年が経過しました。14日の予震も震度7…。考えられない事態です。本震では、本学阿蘇キャンパス農学部の学生3名の命が奪われました。阿蘇キャンパスは南阿蘇村の本当に不便なところにあります。その中で学ぼうというのですから、ここの学生たちは本当に気持ちのいい学生たちです。学園史資料センターという仕事柄、何度かここを訪れました。

そして今年の3月に、『東海大学七十五年史』編纂のために阿蘇キャンパスの現状を視察したことはblogで述べたとおりです。繰り返しになりますが、阿蘇を襲った地震は、震源地が比較的浅い、直下型地震だったとこのことです。これは震源地が浅いだけに大きな震動を引き起こすのだけれど、活断層以外の部分は比較的被害が小さいそうです。視察時の話では、これほどくっきりと断層の形が出ているのは珍しいのだそうです。それこそ教科書でしか見たことがないとのことで、全国の地震学者や地質学者から視察の問い合わせがあったそうです。ただ、それどころではなかったと仰っていました。少し写真を紹介しましょう。

 

活断層が阿蘇キャンパスの1号館にまっすぐに走って、そのまま校舎を走り抜け、その裏側まで続いていることがわかります。青いビニールは、断層を覆ったものです。

現在、私の研究の中心は江戸時代の災害史です。元禄16年(1703)の小田原大地震と宝永4年(1707)の富士山噴火の被害と復興について、研究しています。現在は、神奈川の自治体史も出そろい、それだけでもたくさんのことがわかります。

そこで思うのです。確かにいろんな問題はあるかもしれませんが、1年経って、この地震について大学もちゃんと発信していく必要があるのではないかと。火山学や地質学や地震学、あるいは私らのような歴史学者でもいいでしょう。いろんな研究をしている人たちが語り合うことも必要だと思います。学内で検証した研究成果の公表も望まれます。それもまた、大学の使命ではないでしょうか。亡くなった学生たちに対する責務ではないでしょうか。これからの災害に備えるためにも…。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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