三浦按針「墓で毛髪見つかる」記載資料 菩提寺で発見 カナコロ(神奈川新聞) 2019.05.09

三浦按針「墓で毛髪見つかる」記載資料 菩提寺で発見 カナコロ(神奈川新聞) 2019.05.09

徳川家康の外交顧問を務めた英国人ウィリアム・アダムズ(日本名・三浦按針)の遺品が埋蔵されていると伝わる「三浦安針墓」(横須賀市西逸見町)に関し、明治後期に発掘した際に毛髪が見つかったと記された資料が、按針の菩提(ぼだい)寺の浄土寺(同)で見つかった。逸見道郎住職(65)は「資料の発見で、単なる供養塔ではなく、墓としての位置付けが非常に明確になった」と指摘している。

詳しくはこちらで → https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190509-00000017-kana-l14

三浦按針の墓については、2017年8月5日付けで長崎新聞が、2020年に按針没後400年を迎えることから、平戸市にある「伝三浦按針墓」から出土した骨をDNA鑑定する記事を載せました(http://www.ihmlab.net/tweet/curation/7340/)。

また、本年4月4日付けで、この時の骨がヨーロッパ人で、按針の可能性が高まったとする記事も載せています(http://www.ihmlab.net/tweet/curation/11134/ )。

そして今回の記事は、横須賀市逸見にある按針の供養塔と呼ばれていたものが、明治から大正にかけて行なわれた改修工事の際に毛髪が発見されていたという資料が見つかったということです。だったら確認が必要ですが、残念ながら、国指定史跡のために発掘はできないようですね。

三浦按針供養塔

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

『三浦按針「墓で毛髪見つかる」記載資料 菩提寺で発見 カナコロ(神奈川新聞) 2019.05.09』に2件のコメント

  1. 中村喜一 より:

    2019年5月9日に横須賀市が行ったプレス発表は新しい発見といえるものではありませんでした。浄土寺から見つかったという資料と同じものが、実は、神奈川県立図書館は1980年に入手閲覧開始、横須賀市立中央図書館は1986年に複写物を入手閲覧開始しているので、横須賀市が「新たな発見」としたことに疑問があります。
    今年になって、私は明治38年の按針塚発掘調査に関わる正式報告書というべき史料を「東京大学大学院情報学環」と「国立国会図書館」が所蔵していることを見つけ、2ヶ所の所蔵者から復刻と翻刻の許可を得て小冊子とWebサイト「按針亭」で公開しました。
    一口に言えば、「遺物の類を収めるべきものがなく、傍らより発見された一寸余り(約3㎝)の銅片一つの外に、何等の遺物をも得ることがなかった。銅片は、後に奉安された銅製仏像台座の蓮弁一葉の半分であった」となります。
    WebページのURLは、次のとおりです。
    「按針亭」トップページ https://anjintei.jp/ の「お知らせ」欄からリンクを張っていますが、次のURLで、直接、新設ページに入ることができます。
      https://willadams.anjintei.jp/wa-14201-06.html
    以上、Webサイト「按針亭」管理人-中村喜一が記しました。

    • 馬場 弘臣 より:

      中村 喜一様
      ご連絡ありがとうございました。ホームページも拝見しました。安針塚はそもそもが供養塔以外の何ものでもないと思っておりますから、当然といえば当然ですね。こうした調査結果があるのだから、それを公開した方が研究的意義は高いのですが、どうしても観光を優先したい思惑が助けて見えます。

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