緒形拳展覧会余録 座談会

今日のつぶやき
緒形拳展覧会余録 座談会

それにしても寒い日々が続きますね。しかも新型コロナウイルスの感染者は倍々ゲームで伸びていて、昨日は東京都が2447人、神奈川県が679人、全国でも7570人と、いずれも過去最高でした。ついに緊急事態宣言も発令されましたが、果たしてどれだけ効果があるか甚だ疑問ですね。

さて、もう一昨日のことになります。6日(水)には横浜市歴史博物館で「俳優緒形拳とその時代-戦後大衆文化史の軌跡-」展の座談会が開かれました。井上攻副館長が司会で、緒形幹太さん、ハッピーさん、そして私で展覧会への道程から振り返ってみました。

こちらは座談会用の記念ショットです。座談会の様子は、横浜市歴史博物館の『博物館NEWS』50号に掲載される予定です。これまでの『博物館NEWS』はPDFファイルでも見ることができるます。ご覧になりたい方は、下記のURLをクリックしてみてください。

https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/koudou/study/publications/news/?ccm_paging_p_b14453=1

幹太さんが奥様と一緒に本学付属図書館の「北條秀司文庫」を見学にいらっしゃったのが、2016年12月。その際に拳さんの資料の整理を依頼されたことから、翌2017年から3か年計画で、文明研究所の研究プロジェクト「戦後大衆文化に関する基礎的研究-緒形拳氏の資料整理をめぐって-」を立ち上げました。その上で本格的な調査と資料整理作業が始まったのですが、3年目にはとりあえず本学11号館付属図書館の展示室で展覧会を開くことだけは決めていました。

とにかく緒形さんはたくさん資料を残されていましたから、できれば学外でも展覧会ができないかなと思ってはいました。とくに幹太さんから2020年は緒形さんの十三回忌にあたるという話を聞いてからは、ますますその気が強くなったのですが、さりとてそんな手づるがあるわけではありません。とりあえず2018年の5月、本学歴史学科日本史専攻の懇親会のあいさつで、その旨を発言してみたところ、同級生で親友の井上副館長が手を上げてくれました。「緒形さんは長い間、横浜に住んでいたのだから」と言われてなるほど!そう言う切り口もあったのかと感心したものでした。

ただ、その後、展覧会を開催するために、いかにして博物館の理事会や運営委員会を説得していったのかについて、私は何も知りませんでしたので、改めて井上副館長には感謝した次第です。地域博物館としては異例の展覧会ですし、デパートの展示場とかならいざ知らず、こうした博物館や美術館でひとりの俳優を取り上げた展覧会など、あまり例がありません。井上君には本当に苦労をかけたんだなと改めて思いました。

何れしてもこうした経緯を経て本格的な展覧会の開催に向けて調査・資料整理そして準備作業に入っていったのでした。考えて見たら、今はコロナ禍で懇親会すら開けませんので、ある意味、運が良かったと言えるかも知れません。また、展覧会の時期も、これも考えて見たら新型コロナウイルスの第2波と第3波の間でしたから、比較的恵まれていたのかなと思っています。

座談会の詳しい内容は、先ほど書きましたように『博物館NEWS』に掲載されますから、刊行されたらまたお知らせしますね。

それから、展覧会のアンケートについてまだ大雑把ですが、集計結果についての報告がありました。こんな時期にもかかわらず、全国から観覧者がいらっしゃって、評価も上々のようでした。よかった…(^^)詳しい集計結果を楽しみにしたいと思います。

横浜市歴史博物館ではただいま、横浜市の新規指定文化財と凧の展覧会をやっています。一部を除いて写真を撮ることができますので、紹介しておきますね。

 

1月23日(土)からは、3月21日(日)までの予定で「横浜の仏像」展が開催されます。また観に行こうと思っています。皆さまもぜひ!!

「横浜の仏像」展特設サイト

https://www.rekihaku.city.yokohama.jp/hama_no_butsuzo/

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

コメントを残す

コメントを残す

«
»
  • LINEで送る