史料管理学演習最終日 史資料の力

今日のつぶやき
史料管理学演習最終日 史資料の力

5日連続のウィンターセッション科目「史料管理学演習」もようやく最終日を迎えました。初日の講義から始まって、近世文書の「横帳」表題の史料カード作成、借用証文・質地証文・売渡証文などの「状」物の史料カード作成、そして昨日からは劇作家北條秀司先生と俳優緒形拳さんの資料整理と、結構盛りだくさんの内容を詰め込んで、私自身も疲れましたが、学生たちも相当疲れたようです(^^;)

こちらは本日の作業風景です。ここに写っているのは7名ですから、後4名おりまして、別室で作業中です。本日は北條先生の資料の分別、配架の移動、原稿・パンフレット類の整理、緒形さんの写真の整理に雑誌の切り抜き等々盛り込んでおります。ただ、本日はうちのかみさんと緒形さんの整理を専従でやっていた卒業生の岡崎君が手伝ってくれましたので、だいたい3部門に分けての作業でした。こういった作業はだいたい3つのグループに分けて、それぞれに指導者が着いているのが1番効率がいいのです。

こちらは資料の分別作業です。北條先生の資料は2000年から開始していまして、2004年からは大学で預かっていたのですが、専従で整理する者が長い間いませんでしたので、そのまま未整理の資料がたくさんあります。そこから書籍を抜き出し(これも結構、貴重な者が有ります)、原稿やパンフレット、書簡等を分けていきます。それぞれに整理方法を分けていきますから。なお、最初の整理の時に受入番号はつけてあります。

こちらは北條資料の保管庫の整理をしているところです。上の写真の右側に見えるのは、大量のスクラップブックです。

こちらのグループでは女子学生チームは北條先生の原稿を整理しています。北條先生の生原稿はたくさん残っています。男子学生チームはパンフレット類を整理しています。

こちらのグループは、最初は緒形さんの写真の整理でしたが、午後からは緒形さんが載っている雑誌の整理です。別に写真の整理が終わったから雑誌に移ったので波ありません。写真を入れるファイルがなくなってしまったので、しかたなくです。とにかく大量に写真がありますので、いくらファイルがあっても足りません(^^;)続きは次年度の研究費が決まってからです。

雑誌の整理は、緒形さんが載っている部分を切り取って、表紙と裏表紙をカットして、ホッチキスで綴じ、ダブルフラップフォルダーに入れていきます。思い切った方法ですが、実物の雑誌は国会図書館とか大宅壮一文庫などがありますので、ここではスクラップブックを作成するつもりでやっています。表紙と裏表紙があれば雑誌のタイトルや刊行年月日を書き込む必要はありませんので、時間が短縮できます。

あっそうそう、ホッチキスの針は鉄製では錆びますので、ステンレスのものでやっていきたいですね。

最後は今回の授業についてのレポートを書いてもらって終わりです。感想を聞いたら、すごく疲れたけれど、楽しかったと言ってくれたのは救いでした。大学の授業ではどうしても座学が中心となりますので、貴重な体験であったことは間違いないと思います(^_^)v何より史資料が持つ力そのものを少しでも感得してもらったのならこの上ない喜びです。今回はとくに新型コロナウイルスのために、対面の授業にはかなりの制約がありましたから。写真を見てもらっても分かりますが、そうも言っていられない状況でみんなよく頑張ってくれたと思います。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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