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講義型授業の形態は?

ゴールデンウィークも終わって日常が戻ってきました。大学の日常は当然、授業の日々です。出校すると2時限目の授業を受けるべく、学生たちが大勢構内を歩いています。昨日も書きましたが、本日木曜日の授業は2時限目と4時限目が1学年生用の現代教養科目-基礎教養科目「人文科学における歴史学」の授業、3時限目が全額全学年を大正とした文理教養科目-知識とコミュニケーション「江戸学と現代社会」です。江戸学は2013年度から使っている造語です。どちらも講義科目で、昨年からオンデマンドで授業をやっています。

そこで、月曜日と木曜日3時限目の江戸学と現代社会の授業で、最初にちょっとアンケートをとってみました。だいたいは2年生以上ですから、去年の経験を含めて学生たちがこの授業形態についてどんな感想を持っているか効いてみたいと思いまして。月曜日の授業の履修者は269名、木曜日の履修者は218名で、合わせると487名分になります(^^;)

質問は、①授業の形態は何がいいか、②オンデマンド動画の本数について、④ビデオを視聴した時間、⑤動画はなんの機器で見たのか、⑥動画はどこで見たのか、の5項目です(④は省略しています)。まずは①と②について見ていきましょう。

 

月曜日3時限
木曜日3時限

まず①の授業の形態については、どちらも圧倒的に「オンデマンドでいつでも見られるようにした方がよい」という回答が多くて、対面授業はオンライン、オンデマンドを含めても少ないですね。また②の動画の携帯ですが、これも圧倒的に1本にした方が良いという回答でした。ただ、昨年度の「人文科学における歴史学」は3本に分けていましたが、こちらは分けた方がよいという回答が多かったですね。自分が受けている授業のあり方に左右されるということでしょう。

いずれにしてもオンデマンド型でいつでも動画を見られるようにした方がよいというのは、やはり講義型授業だからこそと言えるかも知れません。今学期ハイブリッドもしくはハイフレックス型授業で授業をやっている先生から話を聞くと、対面で受講する学生の方が少ないと仰っていました。なかには対面には一人も参加しなかったとか…それはそれで淋しいですね(^^;)

 

月曜3時限
木曜3時限

④動画はいつ見たかという設問については、授業時間中がもっとも少なくて、半分以上は授業時間後という回答でした。授業時間前に見ている学生も結構多いですね。動画と確認テストはだいたい前日の午後10時から午前0時頃にかけて公開することが多いのですが、その直後から動画を見て回答してくる学生も結構いました。今回からYouTubeにしたのですが、それでどうなりますでしょうか?

⑤動画は圧倒的にノートパソコンで見る学生が多いですね。63%から70%ですか!次点がスマートホンというのも当然かもしれません。だいたい25%強、4分の1ですね。タブレット型ではiPadが圧倒的にでAndroidタブレットは全体でも2件でした。

⑥動画をどこで見たのかという設問では、これも自宅が圧倒的ですね。次点がアパートかマンションで、要は「うち」で見ていたということ、それも当然ですね。逆に大学で見たという学生は2~3%くらいですね。電車の中や喫茶店などの出先というのも少ないですがありますね。

4月の段階で学部ごとのデータを公表していましたが、その時以上にオンデマンド型の授業を臨んでいるが学生が増えているのにはちょっと考えさせられました。コロナ禍という未曾有の状況で授業がどうあるべきか?それは新たな問題を突きつけているようであり、実は大学の授業はどうあるべきかという本質的な問題を突きつけているのでしょう。少なくとも私たちが新たな方法を手に入れたことは間違いないので、どう活かしていくかという大きな問題を背負ったことにもなります。

ゼミや演習型の授業を含めて、学期末にもう一度検証してみたいと思います。

 

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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