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史料管理学演習 とにかく読む古文書を読む

史料管理学演習4日目は、例年通り伊豆国田方郡土手和田村高田家文書の整理です。11人中7人は古文書の授業を取っていない…。あ、そんなの関係ねぇ、まったく関係ねぇ!ということで、とにかく並ぶより馴れろ、馴れたら覚えろ!で読んでもらって、史料目録カードを記入していきました。

どうです。みんな真剣そのものでしょう!ちなみにみんなの真ん中においてあるのが、高田家文書の長持ち?!です。かなり壊れかけています。また、ディスプレイに写っているのは、史料目録カードの記入方法を説明したものです。

中にはこんな長い古文書を読んでいる学生もいます。えぇ~と言っていましたが無視です(^^)実はこれ、土手和田村と隣村との用水普請をめぐる争論の内済に関する史料なんです。だから、一条書きの部分は無視して、表題と年代と差出人と請取人を書いたら、用水争論があったと書いてある場所を読んで書けば、史料整理としてはOKなのです。そういったコツも教えていきます。それにしても「普請」の意味を知らない学生もいますので、説明にはなかなか工夫がいります。

いずれにしても状ものについては、この写真のように借用証文や質地証文などが多いですから、とりあえず、不作で年貢が払えないなど、お金や米などを借りる理由、借りる金額、その担保となる土地の反別(面積)を書き上げてご覧と言って読んでもらいます。といっても、結局は私が読んでいくのですが…。

あれもこれもそれもすべては経験です。そういった授業です。で、明日は…明日のことは明日報告しましょう。あと1日、頑張っていきましょう!

投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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