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クラウドファンディングリターン 古文書整理体験会

18日の土曜日、本学実験棟F館の共同会議室で、クラウドファンディング「古文書を翻刻し、新しい江戸時代史像を描き続けたい!」のリターン「古文書整理体験会」を開催しました。リターンとしては最後の行事になります。当日は、8名の支援者の皆さまに、アカデミスト株式会社の紫藤社長、そして学園史資料センターから徳原さんにお手伝いいただきました。まずは、当日みていただいた史料は、

(1)勝田孫弥関係史料

勝田孫弥は、初めて『西郷隆盛伝』と『大久保利通伝』を上梓した歴史家です。慶応3年(1867)に鹿児島で生まれています。『西郷隆盛伝』を上梓したいのが明治27年(1894)ですから、西南戦争から17年後。紀尾井坂の変が明治11年(1878)ですから、もっとも近い時代に書かれた人物伝と言えるでしょう。ここでは、大久保利通宛て西郷隆盛書簡、薩摩藩家老喜入摂津(久高)の書簡、勝海舟が書いた『西郷隆盛伝』序文の原本、同書によせた大山巌の書の原本を見ていただきました。また、勝田は、両書を書くにあたって、薩摩藩の関係者に取材をしていますので、それらの人々からの書簡も残っています。大久保利通の次男牧野伸顕、薩摩藩士の吉井友実とその息子幸蔵、肝付兼行、安楽兼道といった人々です。

なお、勝田は、本学付属市原望洋高校の大本にあたる女子独立学校の3代目校長で、精華学園を設立しました。女子独立学校は精華高等女学校と改名し、戦後は精華高校(吉永小百合さんや和泉雅子さん、美空ひばりさん等、芸能関係者が在籍したことでも有名な女子校でした)、本学付属精華高校、同市原高校を経て、現在、付属市原望洋高校となっています。

(2)名優O氏関係史料

まだ、公開できませんので、詳細はご容赦ください。

(3)村方文書

・伊豆国田方郡土手和田村(現:静岡県伊豆の国市韮山)文書、栃木県安蘇郡閑馬村(現:栃木県佐野市)文書など、後は、未整理の史料をいろいろです。

で、ひと通りご覧いただいた後、実際に古文書を使って史料整理の練習をしよう思ったのですが、史料をみるだけで2時間があっという間に過ぎてしまいました(^_^;)もちろん、支援者の中には専門家もいらっしゃったので改めて…ということもなかったかもしれませんが、初めての方もまたいらっしゃいましたので、申し訳ない次第です。でも、こうしたさまざまな史料に興味を持っていただいただけでも嬉しい限りです。

次のリターンは、論文の執筆と、何といっても「吉岡由緒書」の執筆ですね。頑張ります。

 

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投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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