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大阪大地震!災害史から…。

1時限目は、授業だったので全く知らなかったのですが、大阪で震度6弱の大きな地震が起きたとか!ちょうど授業が始まる前に、下の娘から新幹線が止まっていて往生しているというLINEをもらったので、ここんところ新幹線も事故や障害続きだからね、ってのんきに返信したりしていました。何でも私大連の研修会があるとかで、大学職員をしていますので、そう言えば月曜日から大阪に行くと言っていたな…と思っていたところでした。結構な時間、東京駅で足止めを食らって、今は職場に戻っているとのこと。結局、前泊の人もいるからということで実施の可能性を探っていたようで、大学からも帰ってこいと言う返事もなかなか来なくてって、ずいぶん困っていたようです。危機管理については日本は弱いですからね。仕事第一ですもん。決断できる人と責任をとる体制が弱い典型です。

それにしても、災害史をやっているとやっぱり怖くなってしまいます。2011年の東日本大震災以来、地震や火山の噴火活動が続いていますからね。外国でもハワイ島のキラウエア火山やグアテマラなど、地球全体が地殻変動をしているようです。ニュースによると、南海トラフとの関連は考えづらいとのことでしたが、もしそうなら大変なことです。南海トラフは四国から紀伊半島、知多半島、駿河湾あたりまで広域的多発的に被害が起こる可能性がありますからね。津波も含めて、災害の大きさは考えるだに恐ろしいくらいです。元禄16年(1703)の小田原大地震から、宝永4年(1707)10月の東南海地震と12月の富士山噴火の経緯を考えると、南海トラフが動いたら、それこそ富士山の噴火も現実味を帯びてきます。火山学的にはわかりませんが、宝永の大噴火の際には、「亥の大変」(宝永4年は亥年です)=大地震から、「亥の砂降り」=噴火による降灰被害までが連続して起こりました。宝永大地震では、南海トラフ全域が断層破壊を起こしたといわれています。

富士山の跡に東南に残る宝永噴火の跡=宝永山は今でも生々しいですし、やはりここがくぼんでいるのはなんとも…。富士山はやはりきれいなシンメトリーであってほしいですからね。関東大震災の可能性についてはずいぶん前から言われていました。何が起こってもおかしくない状況であることは確かです。少なくとも歴史はそう教えています。

これは宝永4年の富士山噴火の際に秦野市付近に降った火山灰です。このあたりではまず1番目の軽石状のものが降り、2番目のようにそれが小さくなり、最後は黒い、正しく「砂」が降ったことが確認できます。

 

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投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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