梅雨入りも間近なようですね。しばらくはまた、うっとうしい(こんな言われ方もかわいそうな気がしますが)天気が続くのかと思うと、やっぱりちょっと気が沈みます。でも、もうすぐ日が短くなっていくのですね。いつものことながら、時間の流れの速さにため息をつかずにはいられません。
さて、本日は、神奈川県立公文書館に史料の調査というか、撮影に行ってきました。久々です。今回撮影したのは、旧金井島村(現・神奈川県足柄上郡開成町)の瀬戸家文書でした。これは、大きくは小田原藩史研究の一環なのですが、とくに今年は元禄16年(1703)の小田原大地震と宝永4年(1707)の富士山噴火に関する講演依頼が多く、そのための史料収集も兼ねています。これからはNHK学園の古文書講座のスクーリングと、厚木市、それから本学のエクステンションセンターの企画として相模大野で3回連続講座を開く予定になっています。
金井島村は、酒匂川(さかわがわ)沿いの村で、その分、足柄平野の一角を占める生産力の高い村だったのですが、それだけに富士山が噴火した後、降灰による洪水の被害をもろに受けた村でした。幸いなことに瀬戸家文書には、富士山噴火後の被害から、藩の年貢政策に関する史料等がたくさん残っているのです。また、年貢割付状が連綿と残っているのも特徴です。これによって年貢の収集状況が逐一わかります。何より、以前にも紹介したように、金井島村は、富士山噴火後の翌年から数年間は田方の年貢がゼロになります。本当にもろに被害を受けた村の一つだったのです。
ということで、こんな感じで古文書の撮影をしておりました。
それにしてもデジタルカメラが普及して本当に便利になりました。フィルムの時代は、とにかく枚数ばかりを気にしてやっていましたからね。写真は取り放題だし(ただし、神奈川県立文書館では、デジカメで撮影する場合は、撮った枚数を史料ごとに申請しなければなりません)、すぐに確認はできるし、です。まして一眼レフで撮れば画質も問題なし。とくに愛機のCanonのEOS kissX3は液晶モニターがバリアングルになっていて、自由に角度が得られますから、トリミングもバッチリです。ただ、史料の大きさなどを考えて、床で撮影させていただくことにしましたので、とにかく腰が痛くて…(^_^;)ま、それは仕方がないですかね。
来週の火曜日には小田原市立図書館の地域資料室に調査に行きます。また、これらの成果については講演だけでなく、論文にするつもりですので、成稿となったら報告します。乞ご期待!!なんて…。