今年もまた、ウィンターセッション=冬期集中授業→史料管理学演習の季節がやって参りました。と、言いながら、20日の月曜日から始まって、実は今日24日が最終日です。このBlogでも毎年、取り上げておりますが、史料管理学演習は、いわゆるアーカイブズ(Archives)の一環として、史資料の収集・取り扱い・整理から公開までを具体的に勉強する授業です。通常の座学と違って、この授業では実際の近世古文書から明治・大正・昭和の近代文書を使って、整理の仕方を学びます。とくに中心となるのは、史資料目録(リスト)の作成方法です。
ということで、今年も伊豆国田方郡土手和田村の史料を整理します。現在の伊豆の国市韮山町にあたります。と、意気込んでもても、今年の受講生はなんと男子学生一人(^^;)今までの最低は確か4人だったかな?多いときは10名を超える受講者があるのですが、今年は極度の不人気です。でも、当たり前ですが、全力は尽くします。
土手和田村文書の整理はもう何年もやっていて、今年はその中の新たな箱を開けて整理します。箱の番号は5番目ですからEとなります。ここは原秩序維持の原則に従って、上から順に取り上げていき、袋に入れ、資料番号を振っていきます。
この作業には、学園史資料センターのスタッフにもお手伝いをお願いしました。資料番号は、E-1からE-48まで。ただし、枝番になったものもありますから、実際はもっと多いです。また、こよりでまとめられたものなどはまとめて袋に入れていますから、実際はさらに多くなります。袋詰めが終了したら、いよいよ目録の作成です。
どうです?一人でもなかなか真剣にやっているでしょ~。いや~、この地味で辛抱のいる仕事を、一人でも本当に真面目に一所懸命やってくれました。1日目は、古文書学、史資料整理論、アーカイブズ学の講義でしたので、2日目からいよいよ史料整理&目録作成です。で、4日間で、E-1からE-20まで63点の史料の目録を作成してくれました。はじめの資料番号からずいぶんと膨らんでいることがおわかりいただけるかと思います。
最終日の午後からは、作成した目録カードをパソコンのデータベースに入力する作業を行ないました。使用しているデータベースソフトは、「桐Ver.9」です。よく「へぇ~桐ってまだあるの~?」って聞かれますが、入力のしやすさや、試行錯誤を受け入れてくるところなど、ツールとしてはこれなしではいられません。Excelはあくまでも表計算ソフトですし、ACCESSはデータベース然としていて、設計からきちんとしなければなりませんし、試行錯誤は受け入れてくれないし、印刷機能は弱いし…ですね。昔はカード型データーベースソフトなど、いろいろと選べたのですが、寡占状態が進んだ今では却ってやりにくいことも多いのです。
学生にとっては、初めて体験するアプリでしたが、スムーズに入力していました。さすが!です。