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史的唯物論概念図!

台風5号はどうやら大事にはいたらなかったようです。出勤時も授業中も、そしてこれから帰ろうかなと思う今もたいして雨は降っていませんでした。風も1、2時限目を終えて研究室に帰ってくる時は結構、吹いていましたが、やはりたいしたこともなくてよかったです。

さて、昨日、お題!?として出しました「史的唯物論概念図」の回答、と言ったらおこがましいのですが、一応、語句を入れてみたものをアップします。これはあくまでも私が理解した概念図です。こうした方がいいのではないか、ここは間違っているというご指摘などがあれば幸いです。

さてPart.2。学生たちの反応なのですが、これが思った以上に、割と真剣に聞いてくれました。そもそもがちょっと難解な話ですので、どうかなと思っていました。もちろん、寝ている子は相変わらず寝ています(^_^;)1時限目は最後尾でずっとしゃべっている学生には注意をし、止めないので席を離れさせました。時間がないと言うこともありますが、重要な単語を書き込むという形式は案外、今の学生にはあっているのかも知れません。

史的唯物論は、唯物論を土台とし、物質を世界の根元とし、生産を歴史の変化の基本とします。生産力生産関係からなる生産様式経済的土台-下部構造とし、これに応じて哲学・芸術・思想などのイデオロギーが形成され、さらにこれに対応して、国家や政党などの政治・組織などが形成されます。これを上部構造といい、この全体を社会構成体と呼びます。そして生産力の発展によって生産関係が大きな影響を受け、生産様式が変化します。生産様式の変化はすなわち下部構造の変化で、それに対応して上部構造も変化します。とくに生産様式の変化が、原始共同体から奴隷制封建制資本主義と発展していくというわけです。そして資本主義から将来的には(科学的)社会主義に変わっていき、最終的には共産主義へと変わると説きます。共産主義国家は、ソビエト連邦をはじめとする東欧の社会主義・共産主義国家の解体によって20世紀最大の実験は終わったと言われて現在にいたります。

1960年代後半~70年代初頭の学生運動の武装化、暴力化によってとくに共産主義=アカ=左翼は、否定の対象となり、現在の右傾化ではさらにそれだけで非難の対象となってしまうのが現状です。ただ、マルクスは確かに革命家として評価されますが、その理論は、哲学・経済学・歴史学を総合化して打ち立てられたもので、いわゆる時代区分とは一線を画して、「なぜ歴史は動くのか?変化するのか?」を体系的に論じたものでした。確かにその理論にはいくつもの欠点があります。が、いろんなイデオロギーを抜きにして、ではこの「なぜ歴史は動くのか?変化するのか?」という問いにきちんと答えた人はまだいないのではないかと思います。「歴史とは何か?」という問いは、歴史家にとって究極の課題だと言いましたが、「歴史はなぜ変化するのか?」はもっと究極の問いだと言えるでしょう。前回も書きましたように、カール・ポランニーやウォーラスティン、ハラリなどについてもこれから考えていきたいと思っています。

ただひとつ!どんなに才能があっても、一人の人間の働きだけで世の中や世界が変わるわけではありません。その才能も時を得て時代に登場するのであって、実は同じような才能を持った人はいつの時代にも存在するのだと思っています。人物だけを取り上げて歴史を語ることを否定するゆえんです。ではまた(^^)/

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投稿者プロフィール

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!
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