藤沢の遊行寺と放生池
前回の続きです。鎌倉芸術館で中村芝翫さんらの歌舞伎を鑑賞した後、せっかくだからと、藤沢の遊行寺に立ち寄ることにしました。正式な名称は藤沢山(とうたくざん)清浄光寺(しょうじょうこうじ)。時衆の総本山で、遊行念仏の根本道場。開祖の一遍上人以来、宗主は諸国を遊行して念仏の教化を行なったことから遊行上人と呼ばれ、寺も遊行寺と呼ばれるようになったとか。箱根駅伝で、各大学のランナーが走る「遊行寺の坂」でも有名ですね。
以前から1度訪れたいと思っていたのですが、ようやく願いが叶いました。大きな寺ですので、駐車場もあるだろうと入ってみると…。何と当日は大盆踊り大会!あら~!でも、せっかくですから、交通整理のおじさんに近場のコインパーキングを教えてもらって、再度入山。
なかなか立派な本堂ですね。境内も結構広いです。まだ盆踊り本番前だったのですが、すでに踊り念仏や纏、太鼓連などをやっていました。
「藤澤宿遊行の盆」の提灯が素敵ですよね。踊り念仏は、文字通り、数珠を首に巻き、鐘を叩いて、念仏を唱えながら踊ります。
で、露店も出ているので、ちょっとたこ焼きを!昆布入りのたこ焼きは、なかなか大きくて、美味しかったですよ。サービスをお願いしたらおじさん、マヨネーズと鰹節と紅ショウガと青のりをた~ぷりかけてくれました。
遊行寺に来たかったのは、もちろんお寺そのものを見たかったというのもありますが、その他に、遊行寺が所蔵している「後醍醐天皇の図」と「放生池」を見たいということがありました。後醍醐展の図は、あの大髭を生やして、冠を被っている有名なやつです。1度、東京国立博物館で見たことがあったのですが、やはり本来ある場所で見てみたいと。常時、展示されているわけではありませんでしょうがね。行ってみたら、16時半まで(入場は16時迄)ということで、閉まっておりました。修行中のお坊さんに聞いたところでは、土・日・月しかあいていないとのこと。う~む、返す返すも残念!
放生池は、徳川5代将軍綱吉の生類憐みの令に絡むものです。生類憐みの令はお犬様ばかりが強調されますが、実際は生きとし生けるものすべてに及んでいます。で、金魚はペットとして飼ってよいのかということに関する法令で、飼う場合は許可を取ること、もし飼えないというのであれば、幕府で引き取り、引き取った金魚については、遊行寺の池で飼うということになっているのですね。そもそも生類憐みの令は、仏教の殺生禁断と放生(生きとし生けるものを野に放つ)の思想から来ていますからね。だから、放生池!
で、行ってみたら、あまりきれいな池ではなかったですね(^^;)これは想像の膨らませすぎ。池の水を全部抜いたをやってもらったと思った次第でした。でも、ちゃんと金魚の群れが泳いでいたのにはちょっと感激でした(^^)
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