あつぎ郷土博物館 L289Mile

今日のつぶやき
あつぎ郷土博物館 L289Mile

今日は夏至なんですよね。実際には明石の天文台より関東は東にありますから、もっとも昼間が長い日は、もう少し早く来ているはずです。いずれにしても、これからだんだんと日が短くなるのかと思うと何だか気が重くなります。それでも8月くらいまでは日の長さを感じるのですが、9月も中旬くらいになると急に短くなったように感じます。いわゆる秋の日は釣瓶落としというやつですね。

さて、昨日はあつぎ郷土博物館の評議委員会でした。私、実はもうすでにクビになっているのかと思っていました(^^;)ともかくも、昨年度は1度も参加できませんでしたから、久しぶりの参加です。

あつぎ郷土博物館は、下川入(しもかわいり)という地区にあって、厚木でも奥地?!、相模川支流の中津川に近いところにあります。神奈中のバスでは終点になります。この「バス待合所」には「あつぎ郷土博物館」と貼り紙があって、広告も作りもなんともはや昭和の香りが色濃く漂ようバス停です。トトロでも出てきそうなこの佇まいが好きなんです。

博物館では依知(えち)地区の歴史ということで、「弁財天・養蚕・鷺」という特別展をやっていました。言わば自然と民俗が調和したような展示でしたね。開館から今年で5周年とのことです。

本年度は7月28日から、本市の出身で農民作家として、戦前・戦中・戦後の相模農村を描き続けた和田傳(でん)の展覧会を開催するとのことでした。和田家は、江戸時代、恩名村(おんなむら)の村役人を勤めた家柄で、江戸時代から明治・大正・昭和にかけての史資料が大量に残っています。神奈川県史はもちろん、厚木市史も数回調査に入っていたのですが、それでもまだ新出資料がありました。和田家はとにかく物持ちのいいお宅で、和田傳関係資料は、旧制南毛利小学校、厚木中学校、そして早稲田大学の卒業証書なども揃っています。そこら辺も展示されるとのことです。

あつぎ郷土博物館がまだ厚木市郷土資料館だったころ、確か2002年だったと思います。当時、資料館の学芸員だった増田さんから依頼を受けて、和田家の史資料の整理を請け負いました。3~4年ほどかかりましたでしょうか。七沢の自然教室(当時)で、学生や大学院生たちと合宿をして史資料の整理をしておりました。それでも和田傳宛の手紙類までには手が及びませんでしたね…。筑後久留米藩主の末裔で、戦前に農林大臣を務め、競馬の有馬記念にその名を残す有馬頼寧(よりやす)や民俗学者の宮本常一などの著名人たちとの交流もありました。

展示企画によれば、この時に整理した史資料が多く展示されるようです。楽しみに待ちたいと思います。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

コメントを残す

コメントを残す

«
»
  • LINEで送る