何が学びを妨げるのか その2 18歳人口の減少
本学教育開発研究センター主催の第2回教育開発フォーラム「何が学びを妨げるか」の続編です。おかげさまで無事に報告も終わりました。既報の通り、私はテーマ1で「18歳人口の推移・社会構造の変化と高等教育」というタイトルの報告を行ないました。ここではネットでも入手できるようなデータを使って、現代の課題を考えていきます。
今、世間では2018年問題というのが話題になっています。これには2つの意味があって、1つは18歳人口が2018年から再び減少を始めるという問題で、とくに大学界隈での危機感が大きいですね。もう1つは、労働者派遣法が期限を迎え、無期雇用か契約解除の判断を迫られるという問題ですが、これも実は大学の危機と関連しています。いわゆるポスドク問題などで、期限付研究者や教員の処遇をどうするかという問題と通底しています。
では18歳の人口はどれくらい減少すると言われているのでしょうか?こちらは総務省統計局のデータをもとに作成したものです。
戦後、18歳人口には2つの大きな山があって、1つは1965年から1967年の山で、第1次ベビーブームの世代、団塊の世代と呼ばれる人たちが18歳になった時です。最高は、1966年で実に249万1,231人になります。2018年が117万7,759人であることを考えれば、その数の大きさがわかります。
第2のやまは、1989年から1992年まで団塊の世代の子供達、いわゆる団塊ジュニア-第2次ベビーブームの世代です。1992年の18歳人口も200万人を超えていて、204万9,471人です。でも、この間は大きな谷間になっていて、1970年代の後半から1980年代の前半は、150万人台に落ち込んだ年もあります。ちょうど私はこの世代にあたります。そして1986年から再び増加に転じ、1993年からまた減少が始まります。それでも2010年代には減少も一端は落ち着きますが、2018年を境にまた減少に転じていくことになります。現在の推計では、2031年には100万人を切ることが予想されていますが…、現在の晩婚化や未婚率の上昇などをみていきますと、もっと速いペースになるかも知れません。
グラフでは、これに「世代」を特徴付ける区分-名称を入れているのですが、これはまた、後のグラフで説明することにしましょう。
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