史料管理学演習 2日目

今日のつぶやき
史料管理学演習 2日目

史料管理学演習もまだ2日目。にもかかわらず、疲労感が…。何せ名前が「疲労身」ですから(^^;)

さて、今日の演習課題は、ずばり史料目録の作成実習です。といっても初めから江戸時代の、それも一紙や継紙など「状」ものは難しいだろうということで、主に明治以降の帳簿ものをやってもらうことにしました。もちろん、読んでもらう史料は、伊豆国田方郡土手和田村文書(現・静岡県伊豆の国市韮山)です。江戸時代末から明治にかけての当主の名前として「高田勝蔵」という人物が頻繁に出てきますから、高田家文書ということでよろしいのではないかと思います。

実習は4人ずつ3班に分けて、それぞれ2人ひと組で目録取りに挑戦します。結局、6組でやっているのと一緒ですね。1枚目の写真は全体のようすで、2枚目から3枚目は各班の実習風景です。

作業を始める前には、レジュメとパワーポイントを使って、目録作成の方法、つまりは史料カードの記入方法について大まかに説明しました。説明が終わったら、早速作業開始です。みんな本当に熱心にやってくれています。実際の史料を扱うという、なかなかこういう経験はないですからね。

明治以降の史料といっても、実際にはくずし字で書かれているものが多いですから、すぐに読めるわけではありません。読めないときには、無理に調べさせるのではなく、だいたいすぐになんと読むか教えます。史料には同じ文字が出てくることが多いですからね。特に人名や村名などはそうです。だから、馴らすことを何より優先します。そうしていると、6組ありますから、結構、進むんですよね。そう言えば、何点目録を作成したか、カウントさせるのを忘れました…。明日、1番に数えなければ比較ができないですからね。

明日はいよいよ近世文書に入ります。ばっきばきのくずし字です。でも、基本的には借用証文や質地証文を読ませようと思っています。そこでまず訓練すべきは表題(タイトル)読み方と数字の数え方ですね。また、文面はどれもよく似ていますから、パターンを覚えるにも都合がよいかと思います。もちろん、証文以外の史料もありますので、さて、また明日が楽しみです(^^)

彼が来ているのは、いわゆる裃です。土手和田村文書には、この裃が同封されていました。恐らく勝蔵が来ていたものとみて間違いないでしょう。実際に着てみると、着物の小ささが分かります。当時の男子の平均身長は153cm程度と言われていますからね。裃を着て、刀をさしてみた気分は最高だったようです。周りには大受けでしたけれどね。息抜きの一コマです(^o^)

 

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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