伊豆、秋空に輝かん!
本日は伊豆におりまして、いえ、ただの温泉旅行ですが、何はともあれ久しぶりの伊豆は、秋空が眩しい季節でした。今日は三嶋大社から源頼朝の流刑地伝説が残る蛭ケ小島、江川邸、韮山反射炉と廻って、泊まりは修善寺です。
とりわけ江川邸には、江川文庫の史料整理で2008年から3年間ほど通っておりましたから、とっても懐かしい場所です。
何はともあれ、三嶋大社は七五三のお詣りでいーっぱい。そういえば…ですね。
三嶋大社は、神鹿苑の鹿さんたちも元気で…、それにしても相変わらず数が多い(^^;)名物の福太郎餅を食べたら、蛭ケ小島に向かいます。
蛭ケ島の夫婦(ふたり)像は、富士山を真っ直ぐに眺めています。こちらは蛭ケ小島のある場所は、江戸時代は土手和田村といって、この古文書をオークションで買って整理していることは以前、何度か紹介しました(http://www.ihmlab.net/wp/?p=2180)。
さて、江川邸です。
1枚目の母屋の台所は、天井が見事ですね。カンナが一般的になる前に立てられたものであることは、ちょうなの跡でわかります。2枚目の梁の写真です。3枚目が西蔵と呼ばれていて、肥料小屋として使われていたそうです。正面から見た景色が将棋の駒に似ていることから、駒蔵とも呼ばれています。私が史料整理にあたったのは、この西蔵に所蔵されていた古文書でした。史料整理とは、つまりは目録作成のことをいいます。これも以前に紹介しましたね(http://www.ihmlab.net/wp/?p=2238)。
4枚目は母屋の玄関で、NHK大河ドラマ「篤姫」で、篤姫が輿入れする際に、実家の玄関として撮影に使われました。
江川文庫の史料群は、2013年に重要文化財に指定されました。これについても以前のブログで紹介していますが(http://www.ihmlab.net/wp/?p=2471)、史料整理がすべて終わったわけではないのですね。
昨年は、日本近代化遺産が世界遺産に登録され、その一環として韮山の反射炉も世界遺産に指定されましたね。久しぶりに訪れた反射炉も、もの凄く整備されていてびっくりです。それにしても澄み切った秋空に反射炉の煙突が映えます。江川太郎左衛門英龍の銅像にもちょっと驚きました。
9月には佐賀の本学同窓会で佐賀藩の蘭癖大名鍋島直正について講演を行いましたが、佐賀藩や薩摩藩の反射炉と違って韮山の反射炉は海から遠かったのがよくなかったと、神谷君が教えてくれました。なるほど!ですね。
韮山の反射炉では、反射炉ビアと呼ばれる地ビールを売っていました。ここでは4種類のビールの伸び比べができるのですが、頼朝ビールや太郎右衛門ビールなど、ネーミングがおもしろいですね。中でも感激したのが、「農兵スチーム」という名のビールです。残念ながら、飲み比べのリストにはできませんでしたが、お店の方のお話しでは、何でもちょっとたくあんの香りがするんだそうです。「農兵スチーム」ですからね(^^;)
ちなみに江川代官所では、文久3年(1863)に初めて農兵の取り立てが認められました。それから雪崩を打ったように庶民の武装化が始まります。本当に時代の変わり目でしたね。
そしてこの地ビールのキャッチコピーがまた秀逸です!
「ここから始まる下克上」には笑いました。戦国時代の関東に覇を唱えた小田原北条氏の初代、北条早雲(伊勢宗瑞)、終生韮山城を拠点としていたのですね。なので、確かにここから下克上が始まったと言える!かも(^o^)
今日のお泊まりは、修善寺の菊屋という老舗旅館です。とにかく料理が美味しかったですね。
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