邯鄲の夢…渋谷にて

今日のつぶやき
邯鄲の夢…渋谷にて

続けての投稿です。新大久保でアカデミストと打ち合わせの後は、韓国料理の民俗村でチーズタッカルビを食べたと書きましたが、それから渋谷へ。モヤイ像の前で下の娘と待ち合わせしたのですが、早速、迷ってしまいました(^^;)南改札を出たまではよかったのですが、いつの間にか逆方向に歩いていたようで、結局は、Google Mapsのお世話になってしまいました。

明日、娘が引っ越しますので、新しいマンションの鍵を取りにいったまでですが、とにかく行く度に渋谷は変わっているので、なんともはやです。鍵をもらったら、せっかくだから、渋谷東急でお茶を。で、娘の案内で入ったのが、渋谷東急のペッパーパーラーなるお店。かのペッパー君が注文を聞くのみならず、ペッパー君がいる席に座ればペッパー君と会話できるというお店です。

ペッパーパーラー

右上の居並ぶパッパーくんが注文をとるペッパー君です。画面で注文をしますが、下の世界の右にあるのがクレジットカード決済です。もちろん現金でもできますが、こちらの方が早い。キャッスレスの時代が急速にやってきそうですね。残念ながら、ペッパー君とお話はできませんでしたが、ハイソなお姉さま方、おばさま方がいて、さすがに渋谷ですね。

思わず娘に言いました。40年後の未来に君は、週末の昼下がりに娘と、渋谷のビルでのんびりとお茶をする。ペッパーというロボットが相手をするお店で。高校時代のボクはそんな未来を想像することすらできませんでした。そもそも東京にいるとも思っていませんでした。人生って本当に不思議なものですね…。シミジミとそんな話を昼下がりの渋谷で。確かに夢を見ているのかもしれません。

中国に「邯鄲の夢」(かんたんのゆめ)ということわざがあるそうです。出世を望んで邯鄲に来た盧生(ろせい)という青年は、道士から栄華が思いのままになるという枕を借りて仮寝をしていたところ、50年に及ぶ栄枯盛衰の人生を夢に見た。ところが、覚めてみれば、まだ注文した黄粱(こうりょう)の粥が炊き上がらない束の間の出来事であったという話だそうです。栄枯盛衰は儚いことのたとえですが、人生とは本当に粥を炊く一瞬の間の夢みたいなものかもしれません。あるいは人は粥を炊く一瞬の間に一生分の夢を見るのかもしれない…と、珍しくセンチメンタルな気分になった2020年1月末日のことでした。

渋谷東急の1階にはこんなものもありました。

デジタルハチ公

ハチ公の銅像が本物の犬に変わって動き出すという「デジタルハチ公」の展示です。センチメンタルになっている間にも渋谷の街は激変し、こうやって科学は絶え間なく発展していきます。それも現実です。だからこそ「歴史」を大切にしたい。それもまた夢なのです。

投稿者プロフィール

馬場 弘臣

馬場 弘臣東海大学教育開発研究センター教授
専門は日本近世史および大学史・教育史。
くわしくは、サイトの「馬場研究室へようこそ」まで!

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